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開発 2018.06.29

「より日常に近づける」HTCの一体型ヘッドセットVive Focusの新機能続々

HTCは28日、携帯電話関連展示会・カンファレンスイベントのMobile World Congress Shanghai 2018(MWCS2018)にて、同社のVR事業に関する発表を行いました。通信事業者のチャイナモバイルとのVRデバイスの販売契約を発表したほか、一体型ヘッドセットVive Focusについての新たな機能のデモを行っています。

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一体型VRヘッドセットVive Focus

Vive Focusは、スマートフォンやPCへの接続を必要としない一体型のVRヘッドセットです。現在は中国国内向けのみで販売されていますが、HTCは3月、 Vive Focusを2018年後半にグローバルで発売すると発表しました。独自のモバイルVR向けプラットフォームVive Waveに対応しています。開発者向けキットはすでに20か国への出荷を行っており、デベロッパーコミュニティも公開されています。

MWCS2018では、5月のVIVE Ecosystem Conference(VEC2018)で発表されたアップデート2.0の機能も改めて紹介されました。

スマホとの連動、音声操作など

まずはコンテンツの転送機能。ゲームや動画といったスマートフォンのコンテンツを、Vive Focusに転送し、VRヘッドセットの大画面で楽しむことができます。

さらに新バージョンの「Riftcat VRidge」を使うと、PC向けVRコンテンツも、Vive Focusで楽しめるようになります。操作にはVive Focusのコントローラーが使用可能です。

また、HTCの最新スマートフォンU12+を、Vive Focusのアクセサリーとして使うこともできます。VRゲームのコントローラーや、リズムゲームのギター替わりになるとしています。

VRデバイスに関する新たな機能としては、Vive Focusの音声操作機能も紹介されました。より直感的な操作が可能になります。

もはやコンテンツが問題ではない

コンテンツの面からのエコシステム統合も図られています。Viveportで最多ダウンロード数を誇るというミニゲームアプリ「レディ・プレイヤー1: オアシス・ベータ」の更なる機能開発を進めるべく、開発者向けに「The Oasis Expansion」プログラムを公開します。世界中から「オアシス・ベータ」向けのアプリを募り、機能を拡充する方針です。

HTC中国の代表 Alvin Wang Graylin氏は、次のように述べました。「最新技術をデモで発表したとおり、スマートフォン、PC、VR/ARデバイスがしっかりと融合しています。もはやVRデバイス向けの魅力的なコンテンツがあるかどうかが問題ではありません。日常生活がVR技術によって劇的に良くなる未来に向けた、次のステップに進んでいるのです」

Vive Focusを楽しむツイッター投稿も募集

この他にも、VRに関していくつかのハイライトがありました。まずVEC2018で公表したF1チームのマクラーレンとの提携に関し、ViveportでVRコンテンツをリリースすると明らかにしました。F1ドライバーの体験ができる内容だということで、スマートフォン向けのARアプリも併せて公開されます。

また、MWCS会場ではVive Focusに最適化されたVRライブストリーミング、「NextVR」のデモが行われました。NBAの試合を、VR画面で体験出来るというものです。

最後に発表されたのは、「#FunWithFocus」の取り組みです。ユーザーが自由な発想でVRを楽しむことを進めるべく、Vive Focusに関する動画や写真の投稿を募集。ユーザーはハッシュタグ「#FunWithFocus」をつけてツイッターに投稿し、高い評価を得ると、賞がもらえます。

現在は中国のみでの販売となり日本での発売についてはまだ発表がないVive Focus。デバイスの進化と共に今後の販路拡大も注目されます。


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