半導体大手のクアルコム(Qualcomm)は、AR開発向けのプラットフォーム「Snapdragon Spaces XR Developer Platform(Snapdragon Spaces)」を発表しました。複数のソフトウェアプラットフォーマー、ハードメーカーとも提携し、アプリケーションやデバイスのスムーズな開発・商用化をサポートします。
スマホ接続ARグラス、アプリ開発を支援
Snapdragon Spacesは、スマートフォン接続のARグラスのデバイス設計そのものや、ARグラス向け3Dアプリケーション開発・商用化を支援するプラットフォームです。Unreal Engineといった主要な3Dエンジン向けソフトウェア開発キットが含まれており、開発者は慣れ親しんだ3Dツールやワークフローを使用可能です。周辺環境認識の機能としては、空間マッピングやメッシュ化、平面検知、オブジェクトトラッキングなどを備えています。
またVR/ARの標準仕様「OpenXR」に対応し、ハードウェアをまたいだアプリケーションの移植が可能としています。
ハードウェア、通信、開発プラットフォームと提携
ハードウェアではまずLenovo、Motorola、OPPO、Xiaomiをパートナーとし、2022年からサポートが開始します。スマートグラスLenovo ThinkReality A3が、最初の商用デバイスとなる予定です。
またスマートフォン接続のARグラス商用化に向けて通信事業者との提携も行い、ドイツテレコム、NTTドコモ、T-Mobileとの提携を発表しています。
さらに11月9日に本格展開が開始したばかりのナイアンティックのAR開発プラットフォーム「Niantic Lightship」と統合が可能。屋外のユースケースに拡張された、AR体験開発を支援します。
Snapdragon Spacesは一部の開発者向けにアーリーアクセスで提供中。一般提供は2022年春の予定です。同時に開発者をサポートするSnapdragon Spaces Pathfinder Programを開始しており、こちらは公式サイトから申込ができます。
(参考)Qualcomm