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業界動向 2022.11.08

SnapとAmazonが提携。Snapchatでの“AR試着”、メガネ・サングラス分野からスタート

11月2日、スマートフォン向けアプリ「Snapchat(スナップチャット)」を手がけるSnapは、​​Amazonとの提携を発表しました。本提携により、Snapchatのアプリ内機能「AR Shopping Lenses」を使い、Amazonで取り扱っているメガネ等のAR試着が利用できるようになります。商品にはAmazonの販売ページが紐付けされており、そのまま購入できる仕組みです。


(画像:Snap)

Amazonの商品情報とリアルタイムに連動

「AR Shopping Lenses」はSnapが提供するAR技術を使ったショッピング機能です。これまで化粧品ブランドのMACやUlta Beauty、ファッションブランドのAmerican EagleやPumaなどがこの機能を導入。Snapによると、「昨年1年間で2億5,000万人のSnapchatユーザーが『AR Shopping Lenses』を50億回以上、なんらかの形で使用している」とのこと。

SnapとAmazonが提携したことにより、ユーザーはAmazonのSnapchat公式アカウントからアイウェア商品を検索できます。気になる商品は、すぐにAR試着が可能。画面下にあるリンクをタップすると、そのままAmazonアプリに遷移し購入できます。商品価格の変更や品切れ状況もリアルタイムで反映される、とのことです。

Amazonによると、Snapchat公式アカウントに今後、数千のアイウェア商品が掲載予定ですが、「全てのアイウェア商品がAR対応するわけではない」ともコメント。なお、Snapは「Amazonから販売手数料は受け取っていない」と発表しています。

ウェブブラウザ上でAR作成できるツールを利用

SnapchatとAmazonのアプリ連携は、Snapが提供している「Lens Web Builder」によって実現されています。「Lens Web Builder」は、専用ソフトを使うことなくウェブブラウザ上でARコンテンツを作成できるツール。2020年3月にリリースされ、2022年初めには大規模なアップデートが実施されました。今回の提携では、Amazonが所有していた既存の3Dモデルを「Lens Web Builder」を通して利用することにより、アプリ上での販売が可能となりました。


(画像:Snap)

またSnapは2022年4月に、小売業者が自社のモバイルアプリやウェブサイト内で、SnapのARショッピング技術を組み込めるSDKを発表しています。なお、このSDKは無償で利用可能です。

Snapchatのデイリーアクティブユーザー数(DAU)は3億6,300万人。Amazonによると、Amazon Fashionのユーザーは、過去1年間で10億点以上のファッションアイテムをモバイルデバイスで注文しています。多数のユーザーから支持される両社が手を組むことにより、ARショッピングの裾野は大きく広がる見通しです。

(参考)SnapTechCrunch


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