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映画「レディ・プレイヤー1」「ブレードランナー2049」でも採用、バーチャルカメラによる映画撮影技法(後編)

2018年12月4~7日に東京国際フォーラムで行われた、CGとインタラクティブ技術を扱う世界最大のイベントSIGGRAPH Asia 2018。今回もVR/AR関連の話題・展示が数多く登場しました。

ゲームエンジン「Unity」を開発するユニティ・テクノロジーズ・ジャパン社は開発者らを招待し、Unityで制作された作品の舞台裏などを語る講演会を開催しています。本記事では、SIGGRAPH Asia最終日に行われた、Unity Exhibitor Talks Part2および講演後の記者会見の様子をレポートします。

(※本記事では、前記事の続編です。講演終了後に行われた記者会見の様子をお送りします)

講演後の記者会見

本講演ではザーガパー氏の前に、Unity Technologiesのアニメーションディレクターであるクラシミール・ネチェスキー氏がリアルタイムレンダリング制作の経験談に関して講演を行いました。記者会見では、ザーガパー氏とネチェスキー氏に加え、Unity TechnologiesでFilm&TV部門のシニアプロダクトマネージャーであるフィールドエンジニアのマシュー・ミューラー氏、およびユニティ・テクノロジーズ・ジャパンの日本担当ディレクターである大前広樹氏の4人でアフタートークが繰り広げられました。


(左からミューラー氏、二チェフスキー氏、ザーガパー氏、大前氏)

Q. 様々な技術が発達し、映画制作の現場を変えてきたことがよく分かりました。そこで、今ですら実現できていない技術や将来的に登場するであろう技術、あったらいいなと思う技術は何かありますか?

ミューラー氏:

最も大事な技術は、あまりセクシーではないこともあります。例えばUnityと他のソフトウェア間のより簡単な連携、コラボレートツール、巨大なアセットの簡単な管理……そういう、いわば制作の基盤となるような技術は、今後さらに進化していくでしょう。

ネチェスキー氏:

サイズの大きいデータの処理速度がどんどん高速化すると思います。キャプチャの記録、顔の表情の演算……。

ザーガパー氏:

一方で、よりセクシーなものも登場すると思います。新しい未知のハードウェアで、撮影セットの拡張がリアルタイムでできるようになるとか、現在グリーンバックで行なっているような撮影を、グリーンスクリーン無しでできるようになるとか!

大前氏:

技術が進化したといっても、シミュレーションのエリアはまだまだ課題が多いです。本当に綺麗に仕上げたい場合は、今でもシミュレーションだけは外部で行って、のちに統合するなどの手間をかけています。水の挙動も、大規模なリアルタイムシミュレーションは処理負荷の関係で難しくなっています。今後は、そういった大規模なデータ量が最適化され、どんどん処理できるようになっていくのではないかと思います。

ミューラー氏:

筋肉や肌、毛髪のシミュレーションも演算量が高いですね。

一同:

その通りです。

Q. 遠い将来、技術の進化によって映画というメディアのあり方、体験の仕方はどのように変わると思いますか?

ミューラー氏:

今大きなチームでしかできなかったようなことが小さなチームでできるようになるでしょう。またVR技術などは、エンターテインメントというものを全く再定義してしまうでしょうね。

ネチェスキー氏:

同じ意見です。ある意味では映画制作の民主化が起きるでしょう。小さなチームでも実験的な撮影ならすぐにできてしまうような。今は映画の製作は非常にお金がかかりますが、そのコストはどんどん下がっていくと思います。

ザーガパー氏:

体験者のオプションとして、2Dスクリーン、3Dディスプレイ、VRヘッドセットと、自由にメディアを変えて同じコンテンツを体験できるようになるかもしれませんね。あるいは複数人で視聴をするときは、同じ映画を見るのだけれど人によって見える視点が違ったり。孫の世代になったら、「セットの後ろ側に回り込んで見れなかったの?」などと言われてしまうかもしれませんね。これから映画制作をする人は「オーディエンスをどこに置くか」という、全く新しい問題を考えるのも面白いですね。

ミューラー氏:

ライトフィールド撮影も、今はハードルが高いけど将来はリアルタイムでできるようになるかもしれません。

ザーガパー氏:

かつては「1フレームレートあたり10MBもするなんて、大きすぎてとんでもない!」と思われていたけれど、今では「4Kで毎秒60枚の描画」なんてザラにありますからね。

大前氏:

ハイエンドな映画制作現場では、昔の予算と今の予算を比ると、同じ額でもクオリティが全然違いますよね。2050年に観ても「すごいな」と思えるものをどうやって作ればいいのか、これは非常に取り組みがいのある問題です。
一方で、多くの人がコンテンツ制作をできるようになると、さらに多くの便利なツールが登場してきます。大勢を巻き込むことでオープンソース技術が発展し、技術進化がさらに早まることも予想されます。

Q. 映画業界をはじめとして、CGの分野ではフォトリアルの飽くなき追求がなされています。一方で日本のVTuberのように、デフォルメされた表現も存在します。技術の進化は、フォトリアル以外の表現に何か新しい可能性をもたらすことはあるのでしょうか?

大前氏:

これから特に面白くなってくるのは、ディープラーニングなどで作ったAIが表現をサポートすることでしょうか。テクノロジーでデフォルメ表現を補完することができるようになると、これまでの技術では綺麗には出来なかった表現が実現されます。

ザーガパー氏:

これまで色んなプロジェクトに関わってきましたが、プロジェクトの数だけ異なるアートのスタイルを発見して驚きます。フォトリアルが唯一の正解ではなく、素晴らしい表現は色々なところにあるのだと思います。
またリアルタイムレンダリングが映画の制作スタイルを根本から変えてしまったように、こうした技術はデフォルメされた表現の映画制作も同じくらい便利に・スピーディにできるでしょう。

ネチェスキー氏:

リアルタイム制作のメリットはインタラクティブであることですよね。モーションデータをその場で適用しながらキャラクターデザインの修正ができたりもする。様々な作業が同時にインタラクティブに進むことで、今までには見られなかった表現が可能になってくると思います。

ミューラー氏:

あるテクニカルアーティストが良いことを言っていました。
「ゲームや映画は、フォトリアリズムを追求している。なぜなら、ディスプレイ(スクリーン)が平面であるがゆえに損なわれている没入感を補おうと必死になっているからだ。しかしVRではその必要がない。フォトリアルでなくとも十分に没入感を得られる。」
またVRでは、マテリアルや光の表現が現実ではあり得ないような物理パラメータになっていても、それを自然だと感じさせることもできますね。「現実らしさ」を追求する流れに、違ったアプローチが登場することになります。

Q. リアルタイムエンジンの登場が映画の制作スタイルを変えました。これからは、監督やディレクターに求められる資質も一緒に変わっていくのでしょうか?

ザーガパー氏:

結局はストーリーテリングをきちんとできるかどうかです。ツールやメディアはあくまでも手段でしかなく、根本的な問題ではないのです。
映画の歴史を紐解くと、初期の映画は定点で撮影したカメラカットが無いものばかりでした。しかしある時、「映画は演劇と違ってカメラの位置を固定する必要はない」と思い至り、今のようなカット割りの存在する映像作品が生まれました。いつの時代もこんな風に、新しい技術の利点を分析し、それをどのように活用していくかを考える資質が必要になってきます。

ネチェスキー:

様々なテクノロジーは素敵な表現をするサポートをしてくれるようになりました。しかもリアルタイムで変更を加えられるので、試行錯誤も簡単です。これにより、昔ほど鍛錬を積まなくても、昔以上のクオリティの表現ができるようになってきています。技術ハードルが下がった時、ディレクターは技術の人間ではなく、クリエイティブな人がやっていくんだと思います。

ミューラー氏:

将来は一人でハイクオリティな映画を制作できるようになるかもしれませんね。音楽の世界ではそれがすでに起きているように。将来の映画のエンドロールは一人の名前だけ。一瞬で終わってしまうかもしれません(笑)

一同:

(笑)

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