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活用事例 2022.09.27

静岡県、点群データを使った台風15号被害報告書を公開。土砂崩れの土量比較や横断図も

静岡県は、台風15号によって9月24日午前に発生した三川地区の土砂崩れに関する、点群データを使った災害報告を公開しました。静岡県ではバーチャル空間に県の土地を再現する「VIRTUAL SHIZUOKA」の構築を目指し、点群データの取得とオープンデータ化を推進中。災害の規模や被災状況の把握を、迅速に進める手段として注目されています。


(画像: 内田建設&静岡県)

点群データを使って崩れた⼟量を⽐較、横断図も作成

今回公開されたのは、2022年9月に発生した台風15号による静岡県三川地区の土砂崩れ報告資料。三川地区では9月24日午前に、台風によって堤防が崩れる被害が発生しました。


(画像: 内田建設&静岡県)

静岡県の株式会社内田建設は、バリケード設置などの安全確保を実施した上で、土砂崩れの現況を計測しました。同社は静岡県のオープン点群データを使用し、崩れた⼟量⽐較資料や横断図を作成して県に報告。その後、内田建設の同意を得て、静岡県が災害報告資料を公開しました。なお、計測と解析に要した時間は3時間程度とのことです。


(画像: 内田建設&静岡県)

点群データの公開に際し、「VIRTUAL SHIZUOKA」担当の県職員杉本直也氏は、「二次災害の恐れがある中で、被災地に測量作業に立ち入ることは危険なため、安全確保の観点からも積極的にデータを活用してください」とコメント。現場状況をまとめたストリートビューも併せて公開されています。

バーチャル空間に静岡県の土地を再現、まちづくりや災害対策に活用

静岡県では、バーチャル空間に県の土地を再現する「VIRTUAL SHIZUOKA」を構想として掲げています。「まちづくりにおける合意形成の迅速化」や「災害への備え」、「まちの記憶としてのアーカイブデータ保存」などを目的とし、県の土地の3次元点群データの取得とオープンデータ化を進めています。

静岡県全土のオープンデータはこちらで公開され、随時更新されています。

(参考)VIRTUAL SHIZUOKA(点群データを使った災害報告例)VIRTUAL SHIZUOKA構想(20220118)


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