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テック 2020.10.28

サムスンとスタンフォード大、最大10,000ppiの超高解像度有機ELディスプレイ開発

韓国・サムスン電子と米国のスタンフォード大学は、最大10,000ppi(pixels per inch)まで対応する新型の高解像度有機ELディスプレイを発表しました。VRデバイスにおける問題のひとつ「スクリーンドア」の解決に役立つ可能性があります。

「スクリーンドア現象」完全解決のさらなる一歩?

「スクリーンドア(またはスクリーンドア現象)」とは、主にディスプレイ解像度が原因で網目模様が見えてしまう問題のこと。2020年10月現在、VRヘッドセットの解像度は数年前と比較して飛躍的に向上し、スクリーンドアは大きく改善しましたが、“完全な解決”には未だ至っていません。

サムスンとスタンフォード大が開発した新型ディスプレイではフィルムを使用し、反射層の間に白色光を放射させます。片方は銀、もう片方はナノサイズの波型の反射金属を使っています。この“光学メタサーフェス(optical metasurface)”は、反射特性を変化させ、特定の色に、ピクセルを通じて共鳴(resonate)することを可能にします。このデザインによって、従来の有機ELディスプレイと比較して、高いピクセル密度を実現したとのこと。本技術が実用化された際には、VRディスプレイに大きな変革をもたらすものと思われます。

海外メディアEngadgetによれば、サムスンはすでに10,000ppi技術を使用した“フルサイズの”ディスプレイ開発を進めているとのこと。同社からの続報に注目していきたいところです。

(参考)Engadget


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