韓国のサムスン電子が、中国の国家知識産権局(CNIPA)に新型MRヘッドセットと思われる特許を2種類出願していたことが判明しました。両特許出願の第1報を、海外メディア91 Mobilesが報じています。
従来タイプの発展型か
ひとつ目の特許は、2018年にリリースされたMRヘッドセット「Odyssey+」の発展型と思われるデバイスです。頭部固定用のストラップや内蔵型のヘッドフォンなどのデザインは、従来型の仕様を踏襲していますが、スケルトンデザインのヘッドセット前部と前面に搭載されたカメラ2基が目を引きます。
2020年1月現在、これらの“新要素”の詳細は不明ですが、米メディアRoad to VRは、前部スケルトンについては、SteamVR向けのセンサーやカメラセンサーである可能性を指摘。また、この部分には追加アタッチメントを取り付けられる可能性があると記載しています。
まるで昆虫
2つ目の特許は、第1の特許と比較しても野心的なデザインを採用しています。MRヘッドセット前面は昆虫の複眼のような形状となっており、内部には4つの光学センサー(カメラ)が実装されています。
現時点では、この“昆虫眼”がどのような機能を有しているのかは明らかになっていませんが、これまでの「Odyssey」系のMRヘッドセットよりも内臓カメラが増えている(従来型は2つ)ことから、光学関係のスペックは向上していると思われます。
この特許の明細書は現時点では公開されていませんが、CNIPAのウェブサイトではヘッドセット本体の外観情報の画像データがアクセス可能になっています。
実際に販売されるかは不透明
現在、これらのMRヘッドセットは出願段階の特許であり、実際に一般向けに発売されるかは判明していません。サムスンを含む各種企業は、技術の出願だけに留めて実際には製品化を行わない場合もあるので注意が必要です。
なお、Road to VRによれば、両MRヘッドセットの上部に刻印されている記号は、サムスンが通常、ラップトップ(ノート)PCに使用するシンボルマークとのこと。
(参考)Road to VR
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