投資会社であるRoundhill Investmentsは2021年6月30日、VRとARのテーマ型ファンド「Roundhill Ball Metaverse ETF(以下「META」)」をリリースしました。METAは、投資家に対してメタバースへ投資する機会を提供することを目的としています。
「メタバース」とは?
メタバースは近年注目を集めているテーマです。3次元のシミュレーション空間を持つ仮想世界をベースに経済圏を構築したり、ゲームなどのエンターテイメントのみならず様々なことを行う場としてテック業界では言葉が使われることが増えています。メタバースの有名な例では、古くはPCアプリの「Second Life」がありますが、最近はオンラインゲーム「Fortnite」を提供するEpic Gamesやオンラインゲームプラットフォーム「Roblox」を提供するRobloxなどが標榜。またVRやAR業界でもメタバース構築を掲げる企業が現れています。
今回、Roundhill Investmentsはメタバースを「相互運用性・持続性・同期性・完全に機能する経済を備えた、無制限の参加者に開かれたもの」と定義しています。また、メタバースが現在のインターネットの後継となり、仮想世界と現実世界にまたがる体験を構築できると評価しています。
ゲーム業界や大手プラットフォーマーなどが対象
メタバースはゲームの領域と関連性が深く、METAにより投資される対象の多くがゲーム関連企業への投資となります。METAは、時価総額が2億5,000万ドル以上で、過去6カ月間の1日の取引量が200万ドル以上の企業に焦点を当て運用されます。
例えばMETAを通じて、メタバースに不可欠なインフラを開発している企業であるNVIDIAやQualcomm、3DCGなどを作成し仮想世界を創るためのツールであるゲームエンジンのUnity Technologiesや3DCGツールのAutodesk、先ほども例にだしたRobloxなどへの投資を行う、としています。その一方で、MicrosoftやApple、Facebook、Googleの親会社であるAlphabetなど、VRやARを強力に推進している大手テック企業も投資対象となっています。