2021年のホリデーシーズンにおいて、メタのVRヘッドセット「Oculus Quest」シリーズが大きな注目を集めたようです。複数のVRゲームデベロッパーによって公表された数値指標やGoogle検索のトレンドなどがこれらを裏付けています。
Oculus Questシリーズの販売台数は大きく伸びた?
2022年1月現在、メタはOculus Questシリーズの販売台数を明らかにしていません。それゆえ、同シリーズの販売台数について、様々なデータに基づく予測が行われています。例として、2021年12月末にはOculusアプリのダウンロード数やVRゲームの売り上げが飛躍的に増加したことから、クリスマス商戦でOculus Quest 2の売り上げが伸びた可能性が示唆されています。
今回新たな情報として、Oculus Questシリーズに対応しているソーシャルVRアプリ「Rec Room」では、クリスマスの60時間の間に100万人以上のVRプレイヤーがログインしたことが明らかにされました。さらにハンドトラッキング対応のミニゲーム集「Hand Physics Lab」は、クリスマス当日の売上が「前代未聞の数値」であったとし、グラフを公開。断片的な情報ではありますが、いずれもOculus Questシリーズの好調を示す例と言えそうです。
This Christmas sales spike is insane! Many many new people jumped into VR!
Yesterday's sales have been unprecedented for @HandPhysicsLab, not even launch day comes close!
So happy to see so many new people playing and enjoying it! 😃🙌 pic.twitter.com/bn3TOdruKL
— Dennys Kuhnert (@DennysKuhnert) December 26, 2021
主要ゲーム機群を上回る検索も
さらにクリスマス前後では、米国におけるOculus Questの検索ボリュームがPlayStation 5、Nintendo Switch、Xbox Series X|Sといった主要なゲーム機を上回っています。以下のグラフでは12月25日と26日において、「Oculus Quest」での検索が「Nintendo Switch」等を上回っていることが分かります(いずれも米メディアRoad to VRが米国のGoogle Trendsをもとに作成)。
ただし、このデータでは「Oculus Questが主要ゲーム機よりも売れた」と結論づけることはできません。Oculus Questの検索数が急増したのは、比較的新しい製品であること、(そして多くの人にとって初めてのヘッドセットであること)が大きく関係しているようです。
Oculus Questの検索する人が以前より増加していることは非常に印象的ですが、それでもホリデーシーズンにおける「iPhone」の検索数のおよそ半分にすぎません。また大きな問題は、このホリデーシーズンに取り込んだ新規ユーザーのうち、何人が長期にわたって定着するのか――ということです。
なお、日本のGoogle Trendsにおいては、「Nintendo Switch」での検索を瞬間的に「Oculus Quest 2」が上回っているケースこそあるものの、全体としては「Nintendo Switch」が優勢です。一方、直近30日〜12ヶ月での比較では、「Oculus Quest」が「PlayStation 5」や「Xbox Series X」を上回っているようです。
(参考)UploadVR、Road to VR
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