6月14日からロサンゼルスで行われたゲームの展示会E3では、VR関連の技術が注目を集めていました。しかし、ゲーム業界を牽引してきた任天堂はこうしたVRの流行を静観しており、VRに参入する時期についてもう少し見極める必要があるとしています。
任天堂アメリカの社長の言及
米国任天堂社長のReggie Fils-Aime氏によれば、任天堂がVRに参入するのは「VRがゲームの主流になる可能性が示されてから」だとしています。また任天堂がVRに参入する際には、VRをゲームの主流へと引き上げるようなプロダクトを送り出すだろう、と語っています。過去には任天堂のWiiリモコンが、同商品に使われているジャイロスコープ (加速度センサ) 技術を一躍世に広めたという例もありました。
任天堂のこれまでの動き
任天堂には、1995年に3Dゲーム機「バーチャルボーイ」を発売して以来、VR業界を見続けてきた長い歴史があります。しかし同商品は軌道に乗らず失敗に終わっており、そのような過去もあってかVRへの参入を敬遠している印象を受けます。スーパーマリオやゼルダの伝説といったゲームがVRで楽しめるのは、まだ先になりそうです。
また任天堂の次世代ゲーム機「NX」について、「発売予定時期が延期されたのはVRに対応させるためか」という報道も存在しましたが、同社長の語る限りではその真相は不明です。いずれにせよ、NXについての詳細は2017年の発売前に明らかにされることでしょう。
(関連記事)
VR未参入のアップル、任天堂、アマゾン、マイクロソフト、各社の動向
(参考)
Nintendo Will Support VR at “a point where it can be mainstream”
http://uploadvr.com/nintendo-will-support-vr-point-can-mainstream/