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業界動向 2024.03.07

Meta、Googleの「Android XR」OSの導入を却下——CTO語る

3月2日、MetaがGoogleによるXR向けAndroid OS「Android XR」の導入を却下したことが明らかになりました。MetaのCTOであるアンドリュー・ボズワース氏がThreadsで詳細にコメントしています。

Google、Metaに採用を打診も“制約が強い条件”を要求

既にMetaの「Meta Quest」シリーズでは、オープンソースのAndroid(AOSP)をカスタムしたOSが採用されています。海外メディアThe Informationによれば、GoogleはMetaに新たなXRデバイス向けOS「Android XR」の採用を打診。これが却下された模様です。

MetaのCTOであるアンドリュー・ボズワース氏はThreadsでこの報道を認め、「何年もVRに注力せず、我々をサポートしてこなかったGoogleが、Android XRをパートナーへ売り込んでいることに加え、我々(Meta)がエコシステムを分断している恐れがある、と示唆したことは信じがたいです」とコメント。また「Googleとはオープンなエコシステムのために提携したいと考えている」と前置きしつつも「Googleが制約の強い条件を求めてきた」と述べています。

XR方面での取り組みで迷走するGoogle

Googleは2016年、VRプラットフォーム「Daydream」を発表。レノボの「Mirage Solo」に搭載されるなど、一体型VRヘッドセットでの利用を模索していましたが、2020年には最新のAndroid OSでのサポートが打ち切られるなど、VR関連への取り組みは縮小し続けています。

ARでは「Google Map」への「イマーシブビュー」機能の追加、各国政府と協力して観光アプリにAR機能を搭載するなど、OSやプラットフォーム以外への取り組みには積極的です。一方で、発表から一年未満でARデバイス開発計画を打ち切るなど、方針がやや錯綜していることがうかがえます。

なおGoogleは現在、XR関連のソフトウェアに焦点を当てており、ヘッドセット向けの「Android XR」とスマートグラス向けの「Android micro XR」プラットフォームを構築しているとされています。2023年にはクアルコムやサムスンと提携し、XRヘッドセットの開発を発表。2024年初の報道でも、これらの取り組みの継続が明らかにされています。

(参考)Road to VR, Threads


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