株式会社Shiftallは、新型VRヘッドセット「MeganeX」と同時に、エンタープライズ版である「MeganeX Business Edition」の発売時期とスペックを発表しました。いずれも販売時期は2023年3月から4月を予定とのことです。
長時間の利用にも適した「装着感」を意識
パナソニックの子会社であるShiftallは、モーション・トラッキングデバイス「HaritoraX」や、防音Bluetoothマイク「mutalk」といった製品でも知られています。今回、販売時期とスペックが発表された「MeganeX」は、2022年1月の「CES2022」で、SteamVRに対応した6DoFのVRヘッドセットとして発表されたものです。しかし同年3月、新型コロナウィルスや半導体不足の影響により、発売は延期となっていました。
スペックは、通常版とビジネス版ともに米Kopin社の5.2K/10bit HDR マイクロOLEDディスプレイと、パナソニック独自開発のパンケーキレンズを搭載。解像度は片眼2,560×2,560ピクセル。
IPD(瞳孔間距離)は通常版が56〜72mm、ビジネス版が62〜72mmと異なった仕様ですす。また、本体重量も、ケーブルを除きそれぞれ約320g、約330gと、ビジネス版のほうがごくわずかに重くなっています。スピーカーは折りたたみフレームに内蔵。公式のリリースによると、とくに通常版は長時間のメタバース滞在も快適に過ごせるように「装着感」を追求したとのことです。
複数人での利用に適した「MeganeX Business Edition」
ビジネス版は、通常版とは違い、一台のデバイスを複数人が利用することを想定した仕様が特長的です。たとえばリリースによると通常版は視度調整機能はなく、代わりに付属のメガネレンズアダプターに、自分の視力に合ったレンズをはめ込むことで、乱視を含むさまざまな視度のユーザーに対応できるとされています。
他方、ビジネス版は視力の異なるユーザーが簡単に共用できるよう、本体に視度調整機能(0D〜-7D)を搭載とのこと。デバイスの構造も通常版とは違い、額ではなく鼻で支えるかたちとなっているため、付け外しもスムーズに行えるとされています。
「MeganeX」は、2022年3月〜4月ごろ、Shiftallの公式サイトにて発売予定。「MeganeX Business Edition」も同時期に発売予定ですが、希望小売価格と販売方法は現段階では検討中となっています。
「MeganeX / MeganeX Business Edition」スペック
ディスプレイ |
マイクロOLED(1.3inch 10bit HDR) |
レンズ |
パンケーキレンズ(3枚構成:2枚ガラス、1枚樹脂) |
解像度 |
片眼2,560×2,560(両目5,120×2,560) |
表示色 |
約10.7億色:HDR 10bit対応 |
瞳孔間距離 |
MeganeX:56〜72mm |
視度調整 |
MeganeX:なし |
重量 |
MeganeX:約320g |
固定方法 |
MeganeX:額パッド+テンプル+後部バンド |
オーディオ出力 |
内蔵スピーカー |
オーディオ入力 |
ビームフォーミング対応内蔵デュアルマイク |
プロセッサー |
Snapdragon XR1 Platform |
トラッキング方式 |
インサイドアウト・6DoF |
接続方式 |
PC側:DisplayPort+USB2.0 |
(参考)プレスリリース