Magic Leapが、MRデバイス「Magic Leap 1」を販売終了します。各種サポートも2024年12月31日までに終了予定。日本語ページにはQ&Aが掲載されています。
日本時間8月30日、Magic Leapは顧客向けレターで、販売中の最新機種「Magic Leap 2」、および次世代MRヘッドセットの製品計画にふれたうえで、「Magic Leap 1製品の寿命は終わりに近づいています」と述べました。レター冒頭には次のようなメッセージが掲載されています。
2022年、私たちは第2世代の拡張現実(AR)ヘッドセット、Magic Leap 2を発表しました。法人向けに作られた業界最小・最軽量のデバイスであるMagic Leap 2は、ダイナミック・ディミング技術、業界最大の視野角、比類のない画質、色の再現度、文字の読みやすさといった革新的なブレークスルーを備えた唯一のヘッドセットです。
Magic Leap 2は、この業界だけでなく、Magic Leapにとっても驚くべき進歩です。私たちがMagic Leap 1を作ったとき、この技術は本当に革命的でした。当時、このような本物のARデバイスは他にありませんでした。
私たちがMagic Leap 2への移行を計画し、次世代のMagic Leap ARヘッドセットのロードマップを前進させ続けている通り、Magic Leap 1製品の寿命は終わりに近づいています。私たちは、Magic Leap 1でAR技術をいち早く採用し、私たちの製品を支持してくださったすべてのお客様に深く感謝しています。私たちは、AR技術に可能なことの限界を押し広げ続けること、この強力な法人向けツールを改善し、刷新し続けることを楽しみにしています。
サポートは2024年末まで、新機種への移行検討を
同社によれば、「Magic Leap 1」の購入受付は終了するものの、2024年12月31日まではサポートを継続するとのこと。各種サービスの終了期限は次の通りです。
対象サービス | 終了年月日 | 以降の対応 |
Magic Leap 1開発者フォーラム(Developer Forum) | 2023年9月29日 | 利用できなくなります。 |
Magic Leap Discordチャンネル | 2023年9月29日 | 利用できなくなります。 |
OSのアップデート | 2024年12月31日 | コア機能に影響を与える(とMagic Leapが見なした)障害のみ対応します。 |
カスタマーケア | 2024年12月31日 | トラブルシューティングアシスタンスは終了日まで継続提供されます。 |
保証 | – | Magic Leap 1保証ポリシーに基づき、有効な保証請求が引き続き尊重されます。 |
クラウドサービス | 2024年12月31日 | 利用できなくなります。 |
デバイス(本体)とアプリ | 2024年12月31日 | コア機能が製品寿命に達した後は動作しなくなります。 |
また、対象製品の型番は次の画像の通りです。
Magic Leapは、既存顧客に「Magic Leap 2」への移行を推奨しています。顧客が「Magic Leap 2」の選択を検討したい場合は、公式サイトの問い合わせフォーム、営業担当者または[email protected]に連絡するよう伝えています。また、今後の最新情報やアップデートは、Magic Leap 2 Developer Forumを参照するよう案内しています。
役目を終えるMagic Leap 1
「Magic Leap 1」は、当時スタートアップ企業だったMagic Leapが最初に発売したMRデバイスです。Googleやアリババなど大手IT企業の出資を受けながらも、2010年の創業から2017年末の製品発表まで、社外にほとんど情報を公開しない方針で注目されていました。
2018年には米国で開発者版(Creator Edition)を発売し、2019年には通信大手のAT&Tと提携して一般販売を開始。2020年からはNTTドコモなどが日本向けの販売を行いました。「XR Kaigi 2020」のセッションでは、同社で工業デザインの代表を務めた夏目繁氏が登壇し、2013年に入社後の研究風景を紹介しています。
(参考)Magic Leap