韓国の科学技術情報通信部は7日、「メタバースファンド」を運用する投資運用会社の公募を開始しました。400億ウォン(約40億8,800万円)規模でのファンドです。
(出典:韓国ソウル市ホームページ)
政府主導で積極投資、国を挙げて
今回公募がスタートしたのは、メタバース分野の中⼩ベンチャー企業の事業領域と規模拡⼤のための買収・合併活性化などを⽀援するファンドです。韓国政府はこのファンドを通じて、国内メタバース関連企業のグローバルでの競争力を高めるために必要な支援を積極的に行うことを発表しました。
また韓国政府は、メタバース分野の中⼩ベンチャー企業について、優れた技術と⾰新的なアイデアを有しているにもかかわらず、投資リスクが⾼く、⺠間投資誘致などが困難な状態にあることを指摘。科学技術情報通信部ソフトウェア政策担当のオ・ヨンス氏は、「国内外の経済状況の悪化で民間のベンチャー投資が枯渇し、これまで以上に政府の支援が必要な時期だ」とコメントしました。
今回公募するメタバースファンドは、政府が240億ウォン、民間企業が160億ウォンを拠出。400億ウォン規模のファンド造成を目指します。同ファンドでは、投資資⾦がメタバース関連企業に、迅速かつ安定的に供給されるように投資促進誘引策を実施・運⽤する予定とのことです。
韓国政府は2021年に発表した「大韓民国デジタル戦略」で、メタバースをAIや半導体、量子コンピューティングなどと並ぶ重点産業分野に位置づけています。メタバース倫理原則の策定やバーチャル行政プラットフォーム「メタバースソウル」の運用など、アジア各国に先駆けて、国を挙げたメタバースの利活用が始まっています。
(参考)プレスリリース