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活用事例 2019.08.17

VRでリモートワーク、バーチャルオフィス「Immersed」無料トライアルが実施中

米国のスタートアップImmersedは、VR空間で共同作業が可能なバーチャルコワーキングスペースを提案しています。これは職場に通勤しない、リモートワークを行う人向けの共有オフィス「コワーキングスペース」をバーチャル化したもの。物理的に離れた場所にいるメンバー同士が、同じ空間にいるかのようにコミュニケーションできる点が特長です。

リアルタイムでコミュニケーションが取れる

コワーキングスペースにアクセスするには、同社のアプリ「Immersed」を使用します。このバーチャルスペースではリアルタイムでメンバーと会話したり、実際に同じ空間にいるかのようにコミュニケーションを取ることが可能です。

VR空間には複数のバーチャルモニター、共有スクリーン、ホワイトボード等が備えられ、さらに背景を自由に変えるといった操作ができます。ヘッドセットを使用せず、ラップトップPCからもアクセス可能です。

CEOのRenji Bijoy氏はメディアVRScoutの取材に対し「VRでは、ビデオ会議やチャットよりも強いコラボレーションが実現可能です。当社は、人が実際にオフィスで行うこと、すなわちPC画面を共有したり、互いに隣に座ったり、ホワイトボードを使って議論したり、といったことを再現できます」と説明しました。

開発の背景は「自分たちに必要だった」から

開発の背景にあるのは、Immersed社自身がリモートワークツールの必要性に迫られたことでした。社員がリモートで作業しようとした際に、理想的なプラットフォームが見つからなかったのです。そこで同社はソフトウェアを独自に開発、このツールを用いて業務を行うようになりました。


これまで「Immersed」は、企業やフルタイムで就労するチームだけが利用可能でした。しかし2019年8月、フリーランスのようなリモートワーカー向けにもツールを公開。バーチャルなカフェを模した空間で、自身の協働するメンバーや、初対面の相手ともコミュニケーションを取れるようになりました。世界中から集い、プロジェクトをともに進め、スクリーンを共有し、会話する……といったことができます。

「自分の母親も使えるような」VRに

Immersed社は、ツールがさらに幅広いリモートワーカーにとって使いやすいものとなることを目指しています。高価なゲーミングPCやVRヘッドセットを所有せず、一般的なラップトップPCでアクセスするユーザーがその対象です。

このためImmersedは、特別なコントローラーを使わないインタラクションを検討中。現在はPCに付属するウェブカメラでユーザーの手を撮影、ヘッドセットやモーションコントローラーなしにVR内でジェスチャーを可能できないか試行錯誤しているそうです。

この機能はまだプロトタイプの段階ですが、Immersed社は実現に大きな期待を寄せています。Bijoy氏は、「これこそが、VRゲームをプレイせず、コントローラーの使い方を知らない一般の人にとって、大きなゲームチェンジャーになると考えています」と話しました。「このアプリを、私の母親でも使えるようなものにしたいのです。(中略)そうすれば、使い始めるハードルが下がります」

無料トライアルも実施中

「Immersed」には無料版と有料版それぞれが用意され、リアルタイムのストリーミング、プライベート空間、カスタマイズといったオプションに応じて選択できます。また公式ウェブサイトから14日間の無料トライアルへの申込が可能です。VRヘッドセットではOculus Quest、Oculus Goに対応しています。

VR内でオフィス空間のような共同作業を実現する事例は、米国の不動産企業での試みや、日本ではSynamon社のコラボレーションサービス「NEUTRANS BIZ」があります。

(参考)VRScout
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