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統計・データ 2023.11.16

IDCが2023年上半期のVR/ARヘッドセット出荷台数予測を発表。“新製品待ち”の小康状態続く

リサーチ会社のIDCは、2023年上半期までのVR/ARヘッドセット市場概況を発表しました。2023年第2四半期のVR/ARヘッドセット出荷台数は、全世界で前年同期比44.6%減となりました。2023年下半期に発売された「Meta Quest 3」や、2024年のApple「Vision Pro」の投入を控え、市場は小康状態を保っています。


(各メーカーの市場シェア率を示すグラフ。2022年第4四半期にはByteDanceが大きく伸長したが、2023年はソニーがシェアを伸ばした。Metaは引き続き堅調に推移している。出所:IDC)

2023年は大きく減速も、来年は回復見込み

2023年第2四半期のAR/VRヘッドセット出荷台数は、4四半期連続で減少しました。年間出荷台数(推計)は約850万台と、2017年水準に留まる見込みです。IDCは市場成長の阻害要因として「景気低迷による需要抑制」「市場リーダーであるMeta Quest 2の値上げ」「複数のベンダーが新製品を発表していない」といった要素を指摘。「市場の小康状態は驚きではない」としています。

一方、2024年には、MetaやAppleが新製品を発売することで市場が回復し、前年同期比46.8%の成長となると予測。また、世界の累計出荷台数は、2027年までに3,000万台を超えると予想しています。

市場リーダーのMetaと追うソニー。Apple参入で競争激化か

主要メーカーの市場シェアを見ると、Metaが50.2%を維持して市場リーダーの地位を守る一方、ソニー(27.1%)とByteDance(9.6%)が後に続きます。また、Xreal、DPVR、HTCがそれぞれ2%前後の市場シェアを獲得しています。一体型VRヘッドセットの年平均成長率(CAGR)は57.5%である一方、サムスンがかつて販売していた、「Gear VR」のようなスマートフォンを挿入するタイプのデバイスは、市場からほぼ姿を消しています。

調査を担当したIDCのRamon T. Llamasは、今後の市場見通しについて、「VR/AR市場は、その短い歴史の中で重要な局面を迎えています。Appleが来年参入することで、この小さな市場に多くの注目が集まりますが、同時に他社は別の方法による競争を余儀なくされるでしょう」とコメントしています。

(参考)IDC


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