Home » 人の表情をほぼ再現 フェイスブックがVR用の新アバター技術をお披露目


テック 2019.09.04

人の表情をほぼ再現 フェイスブックがVR用の新アバター技術をお披露目

フェイスブックのR&D部門(AR/VR担当)Facebook Reality Labs(以下FRL)は、同部門が開発を進めている「ハイパーリアリスティック・リアルタイム・バーチャルアバター(Hyper-realistic Virtual Avatars)」のメソッドを公開しました。

「Hyper-realistic Virtual Avatars」は、同部門が以前進めていた研究プロジェクト「Codec Avatars」を発展させたものです。VRヘッドセット内の3つのカメラにより、使用者の顔全体の動きを認識。VRアバターを生成します。

よりリアルなアバターを生成

「Hyper-realistic Virtual Avatars」は、機械学習とコンピュータービジョン技術によって動作します。「Codec Avatars」と比較して、より複雑な人間の表情を捉えることを可能としています。

公式ブログは「Hyper-realistic Virtual Avatars」を以下のように説明しています。

我々のシステムはリアルタイム形式で動作し、(人の)頬の膨らみや咬唇 、動く舌、ウインクといった幅広い(表情の)表現に対応します。以前の方法では、これらの動きに対応するのは困難でした。

公開された映像からは、専用のVRヘッドセットを装着した男女の顔が、精緻に再現され、表情もしっかりとトラッキングされていることが確認できます。

via Gfycat

論文も公開

今回のメソット公開と同時に、FRLは「Hyper-realistic Virtual Avatars」に関する論文を公開しました。題名は「マルチビュー形式のイメージ転換を通じた、VRフェイシャルアニメーション(VR Facial Animation via Multiview Image Translation)」です。

公開された論文によれば、「Hyper-realistic Virtual Avatars」は“トレーニング用”と“トラッキング用”という、2種類の異なるVRヘッドセットを使用して取り組みが進められたとのこと。

トレーニング用のVRヘッドセットには、9つのカメラが内蔵されており、これらのカメラがヘッドセット装着者の顔と目を、広い範囲でキャプチャーします。このシステムは、インプットされたイメージと、ユーザーのデジタルスキャンの“紐づけ”をより行いやすくする機能を有します。


紐づけ作業の終了後は、トラッキング用VRヘッドセットを使用します。同VRヘッドセットに搭載された内蔵カメラ(3基)は、トレーニング用VRヘッドセットの内蔵カメラ9基のうち3基にそれぞれ対応します。

トラッキング用VRヘッドセットの内蔵カメラは、トレーニング用VRヘッドセットで収集されたデータを活用して機能し、アバターの正確なアニメーション(動き)の入力を可能にします。

(参考)Road to VR

Mogura VRはRoad to VRのパートナーメディアです。


VR/AR/VTuber専門メディア「Mogura」が今注目するキーワード