フェイスブックはサンノゼで開催された年次開発者会議F8で、最新の研究成果を発表しました。
AR/VR関連の研究開発プロジェクトの一つに、現実さながらのアバターを再現しようとするプロジェクトがあります。ARやVRでのコミュニケーションにおいて、より現実味のあるアバターにすることで各個人の個性が表現できるとして数年前から研究が進められています。
これまではフォトリアルな表情など顔に関する成果が中心でしたが、今回は全身の動きのトラッキングについての発表が行われました。
多くの全身トラッキングシステムでは、人間の骨格と骨の動きを読み取り身体の動きを再現していますがフェイスブックが開発中のシステムでは骨に加えて筋肉の動きの再現を試みています。たった1つのセンサーでマーカーなどを使わずに認識しているとのこと。
動いたときの服のシワなどを再現する技術も研究中とのこと。
(分かりづらいが、身体の激しい動きに合わせて服が動いている)
また、最終的に実現したい姿として、VRヘッドセットを装着した2人がVRでサッカーをして遊ぶ様子を披露しました。これは、2人の人間の全身の動きをマーカーとセンサーでトラッキングしています。(米メディアUploadVRによればOptitrackを使用しているとのこと)非常に低遅延で高精度なトラッキングが実現しています。
最終的にはマーカーを使わずに手軽に、低遅延で精度の高いモーショントラッキングが実現することが望ましいですが、現在はまだ研究開発の途上です。こうした研究開発がいつ頃、どのように実装されるか、フェイスブックは「何千マイルも離れた人とまるで現実に一緒にいられるようになることがAR/VRの未来」と語っています。
(参考)UploadVR