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業界動向 2020.10.01

視線追跡や心拍センサー搭載、VRヘッドセット「HP Reverb G2」に上位版登場

HPがVRヘッドセット「HP Reverb G2」の上位版と見られる「HP Reverb G2 Omnicept Edition」の情報を公開しました。アイトラッキング(視線追跡)や心拍センサーを搭載しており、主に企業や開発者による使用を想定しています。

アイトラッキング、フェイスカメラ、心拍センサーを搭載

https://www.youtube.com/watch?v=wOCcMwhWRYQ

今回発表された「HP Reverb G2 Omnicept Edition」はVR開発者や企業をターゲットにした製品です。HPが公開した情報によると、Omnicept Editionはヘッドセット内で着用者の目の動きを追跡するアイトラッキング技術を搭載しています。アイトラッキングで得られるユーザーの行動データは、企業やVR開発者にとっては情報の宝庫と言えるでしょう。

アイトラッキング機能に加え、Omnicept Editionにはフェイスカメラも搭載しています。フェイスカメラはデバイスの下部、着用者の口の近くに内蔵されています。これにより、着用者の唇や表情の動きを追跡でき、アバターの表情に反映させることが可能になります。

さらに同製品には心拍トラッカーも搭載。額の近くに設置されたセンサーを使用して、着用者の心拍数をリアルタイムで取得します。HPによれば、心拍センサーを他のトラッキング機能と組み合わせることで、着用者がストレスを感じたり、逆にリラックスしているシーンをモニターでき、VRアプリ開発者に有用なデータを提供できるとしています。

これらのセンサーの追加以外、Omnicept Editionのデザインや性能はHP Reverb G2とほぼ同じですが、ヘッドバンド後部に留め具が追加されるなど、一部変更されています。

発売は2021年春予定。専用のSDKも発表

デバイスの発表に合わせ、HPは専用SDK「OMNICEPT SDK」も発表。同SDKはOmnicept Editionの各種センサー機能を利用することで、ユーザーの行動データを取得することが可能になります。

なお、SDK自体は無料で誰でも入手できますが、開発用途や企業用途などで使用する場合は有償のライセンス購入が必要です。また、デバイスやアプリを通じて取得する着用者の生体情報データはプライバシーや法の観点からもしっかり保護されます。

HP Reverb G2 Omnicept Editionは2021年春に発売される予定で、価格は未定。フェイスカメラによる表情トラッキングなど、一部の機能は後日追加で提供されるとのことです。公式サイトで動画を含めた製品情報を確認できます。

(参考)HP Reverb G2 Omnicept Edition(英語)VRScout
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