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大ヒットVRゲームはこうして作られた「Half-Life: Alyx」のゲームデザイン

2020年3月に発売され、ランキング上位に留まり続けているVRゲーム「Half-Lif: Alyx」。プレイすると、美しいグラフィックのみならず質の高い体験に驚かせられます。特筆すべきは、メインストーリーの道中に散りばめられている多くの“遊び”。窓ガラスにスプレーで落書きをしたり、ピアノを弾いたり……。「どうやったらこんなに遊びを盛り込むことができたんだろう」と思うこともしばしば。

米メディアRoad to VRでは、Valve社のゲームデザイナーへのインタビューが掲載されています。本記事は2020年4月14日に掲載された当該記事を翻訳したものです。

一度に1つの部屋を作る

「Half-Life: Alyx」が万人受けする秘密…まあ、思うほど秘密という訳でもないかもしれませんが。このゲームには確かに他のあらゆるVRゲームより多額の予算がかけられました。しかし、素晴らしいゲームを作るための「秘密」は、予算とはかけ離れたところにあります。

Half-Life: Alyxのゲームデザイナーであるロビン・ウォーカー氏にRoad to VRの記者が行ったインタビューの中で、Valveが本作で実践したゲームデザインプロセスの一端を垣間見ることができました。それは非常に興味深く、これまでに知られていたVRゲーム開発のいずれとも異なるものでした。ウォーカー氏曰く、「Half-Life: Alyxのアプローチは、まさしく『一度に一つの部屋』だった」と。

Half-Life: Alyxの開発手法は、我々がこれまで開発してきた他のゲームとは異なるものです。他のゲーム開発は、いわばサービス・マルチプレイヤーゲーム的なやり方でした。(中略)Half-Life: Alyxでは、我々は一度に一ピース、概念的に言えば「一部屋」の開発だけを行いました。それぞれの部屋に対して、開発チームのグループは「この部屋では、前の部屋では起きなかったどんなイベントが起きるんだろう?どこに行けば次の部屋に行けるんだろう?」と考えます。一つの部屋の開発に一区切りがついたら、その「部屋」をプレイヤーテストに回して何が起きるかを観察するのです。開発とプレイヤーテストを繰り返した後、次の「部屋」の開発に移る。このプロセスをゲーム全体が完成するまで行います。

これはほとんど「簡単」と言って良いプロセスです。そして非常に楽しい。なぜなら、私達は自分たちが作ったものを人々が繰り返し遊んでいる様子を観察することになるからです。このようにVRゲームを開発するのは、これまで手がけてきたような他のゲームの開発より楽しいものでした。

ゲーム体験のコンセプトから始めるなど、多くのゲーム開発で行われているようなトップダウンでゲームの構造にアプローチするというより、Valveはゲーム内の各部屋のゲームプレイに本当に磨きをかけました。それはほとんど、それぞれが面白くて楽しくなるように設計された一連のミニゲームを作っているようなものでした。重要なのは、これによって我々のスタジオは定期的に、個々のゲームセクションのプレイテストを行うことができたということです。そうしてリミックスし、リアレンジし、必要に応じてカットしたりしました。

プレイテストがもたらしたもの

また、各部屋で定期的にプレイテストを行うことで、「Half-Lif: Alyx」の開発者達は未来のプレイヤーがインスタンスの中で取る行動を予測し、対応できるようになりました。開発チームは、プレイテストの中で多くのテスターが同じ振る舞いをすることに気がつきました。ウォーカー氏は、プレイテスターを観察することが、Valveが各部屋の開発においてどこに注力すべきか、判断するために、有用だったと語っています。

部屋ベースで開発やプレイテストを行うことで、開発者はプレイヤーの振る舞いを観察し、その振る舞いに対して反応することができるのです。私はこんなふうに考えるのが好きです。あなたは開発者としての(概念的な)「予算」を持っている。そして本当の選択はその「予算」をどこに費やすか。達成すべきは、その予算をできる限り多くのプレイヤーにとって最も大きな価値を生み出す場所に費やすことです。

VRのすごいところは、プレイテストをした皆さんがかなり似たような反応をしていたことです。「Half-Life 2」(※訳注:VR向けではない通常のPC向けゲーム)で我々が「部屋」を作ったとして。そこでは例えば片側に通気口があって、ベンチか何かの上にものが置かれているかもしれない。そうすると多分、75%か80%のプレイヤーは何にも目もくれずに部屋を走りすぎ、5から10%の人は一つのものを詳しく調べ、残りの5%くらいの人はさらにもう一つのものを調べるかもしれない。5%の人しか注目しないようなものには、「もしプレイヤーがこれを調べたらちょっとしたユニークな体験を提示しよう」などと開発時間を費やすのを正当化することは難しいのです。一方、我々がVRゲームのテストプレイヤーを開発の初期段階から観察した結果、「なんてことだ!みんな通気口を見るし、みんな机の下に頭を突っ込む!」といった具合でした。それから「よし、これで我々は予算の全てをそこに費やすことができるぞ」となる訳です。

他にも、ゲームの文脈に関わるボイスメッセージ(※訳注:劇中に聴こえてくる発言)の多くは、プレイヤーのほとんどがプレイ時に同じことをする(もはや言葉にして言う人もいた)ため、追加されたものです。共通する振る舞いを見ることは、開発者達が自分たちの有限の資源をどこに費やすかを決めるのに役立ちました。

このプロセス(テストし、繰り返し、またテストする…)がフィードバックのループを作り出し、開発チームは周辺環境のアートを作り出すために、極端に注力することになった、とウォーカー氏は語ります。

このゲームには、本質的に完全に何回もアートが練られたエリアがいくつかあります。検疫区画に入ってすぐ後のセクションは、(ゲームのチュートリアルとなる場所であるため)我々が最初に開発したエリアです。我々は最初にそれを開発し、アートを詰める前にテストし、それからアートを詰めました。そしてアート表現が豊かになったことでプレイヤーの探索が増えたので、またアートを追加、それからテスト、追加アート……
滑稽なくらいの回数を、そうやって永遠に繰り返していくのです。

もしも開発チームが、彼らの強化したアートワークに対してプレイヤーのポジティブな反応を観測していなかったら、開発陣はそこに費やす時間を大幅に減らしていたでしょう。

Valveにとって、プレイテスターに定期的にプレイしてもらうことはゲーム開発プロセスにおいて非常に重要でした。テストプレイのために、開発者はプレイヤーのデータを集計するツールを開発し、ゲームに関する重要な問い(例えば、プレイヤーがゲームの進行に伴って実際にどれくらいの弾薬や樹脂、健康などゲームにおいて有用なオブジェクトを見つけたか)に答えるために、そのデータを検討できるようにしたのです。

ゲーム中に見つける全てのものは、手作業で配置され、それがなんのために使うものなのか選ばれています。何をどこで見つけるか、我々は何回もゲーム全体にわたって、厳密に取り組みました。我々はシステム全体を観察できる統計データを集めました。例えば、10人のテスターが直線的にゲームを進めていくようなデータを集めると、「10%の人はあれを拾って、あれは誰も見つけなかった、そしてこの3人はあれを見つけた…」と言ったように、実際に行動を追跡することができるのです。

我々は、プレイヤーが対価を感じられるようにするために、今まで取り組んできたどんなゲームよりも多くのことに取り組みました。こんな経験をしたこともあります。我々は常に弾薬を持っているような感覚を味わって欲しいと思っていますが、プレイヤーが思うほどではありません。このことはライフであろうが樹脂であろうが、他のすべてのことにも言えます。

一度に一部屋の開発をするという一見シンプルな開発手法は、エレガントではなく、デザインの過程で常にプレイテストが行われているかのようです。惑星のデザイン、武器のアーキタイプ、動的な日常目標などのようにハイレベルなシステムを構築することともの、面白いゲームプレイが生まれることを期待することとも、正反対のものです。それは楽しさを生み出すための強引なアプローチです。1つの部屋を作り、それをテストする。それは面白いか?違う?それなら修正する。もう面白くなったか?違う?YESと答えられるようになるまで、テストを続け、改善を続ける。もし続けても面白くならなかったら?それを捨てる。そうしてついに面白い部屋ができたら?そうしたら次の部屋を作るのです。

https://www.youtube.com/watch?v=O2W0N3uKXmo

(参考)Road to VRHalf-Life:Alyx公式


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