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学校教育 2018.08.24

実験室の需要増にVR グーグルがバーチャル実験室を提供へ

グーグルは、バーチャルな研究施設を手掛けるLabster社とのパートナーシップ締結を発表しました。学生の科学実習をサポートすべく、30以上のVR実験室をグーグルのプラットフォーム「Daydream」で提供します。

実験室へのアクセスが課題

米国で積極的な導入が進むSTEM教育(Science, Technology, Engineering, Mathematicsの頭文字で、科学・技術・工学・数学分野を重視する)においては、実際に実験室で実習を行うことが重要です。実習が単位取得の要件となっているケースも多くあります。

一方で、予算面、物理的な距離などを理由に、実験室へアクセスする機会が限られていることがしばしばあります。

グーグルとLabsterは、どこからでもアクセス可能なバーチャル実験室の提供を開始します。Labsterによれば、アリゾナ州、マサチューセッツ工科大学、テキサス大学、といった全米各地の学生が、バーチャル実験室を使用しているとのこと。この実験室では、顕微鏡を使った組織の観察、DNAの配列の調査、といった実習が可能です。

またVRを使うことで、現実の実習よりも高度な体験が可能になります。例えば、DNAを分子レベルで操作したり、他の惑星に行って居住可能か調査したり、という内容です。

しかもVR実験室には、利用時間の制限がありません。そのため学生は時間を気にすることなく、繰り返し実習を行うことが出来ます。

有効性の検証、実験室増加に期待

バーチャル実験室の有効性については、今後見極めていく必要があります。実験室の内容がLabsterが用意したものに限定されている、という限界も考慮すべきでしょう。

バーチャル実験室の利用が進むに連れて内容も改善が期待され、また30という数も今後増加が見込まれます。

科学に関するVRコンテンツとしては、VRで科学実験を行うゲームや、月面着陸を体験するコンテンツなどがリリースされています。

(参考)Digital Trends


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