ARスタートアップGeenee AR(Geenee)は、同社のWebARプラットフォームを、非営利目的に限り無償で開放することを発表しました。フルボディトラッキング、フェイストラッキングに対応したWebARコンテンツを制作するための環境構築が可能になります。
ノーコードでフルボディトラッキングのWebARを
Geeneeは2015年創業で、米国カリフォルニアを本拠地としています。設立当初からWebARを手掛け、WebARコンテンツ作成ツール「Geenee WebAR Builder」は、2021年8月にノーコードでのコンテンツ制作に対応しました。また同年12月には、フルボディトラッキングに対応したSDKをリリースしています。2022年4月にはアバター生成プラットフォームReady Player Meとの連携を発表するなど、着実に展開を進めてきました。
「Geenee WebAR Builder」は、ブラウザベースのARコンテンツをドラッグアンドドロップといった簡単な操作で作成できるツールです。制作、閲覧共に専用のアプリが不要なことから、AR体験のハードルを下げています。これはフルボディトラッキングとフェイストラッキングに対応し、Geeneeによればバーチャル試着やダンス動画作成などの用途があるということです。
企業向け料金も見直し
今回無償提供を開始したSDKは、従来企業はパートナー向け限定の提供で、営利目的のみの利用とされていました。今回、非営利目的に限り無償開放されたことで、開発者は自らWebAR Builderのサイトにアクセス、アカウントを作成し手軽に利用することが可能になりました。
また企業向けの価格体系も見直され、毎月99ドルで営利目的外の利用が可能なプランが用意されました。例えば実際にプロジェクトを開始する前に、クライアントに見せるためのコンテンツを作る、といったケースで利用できます。
ノーコードでARコンテンツを制作できるツールは、日本国内だけでも「palanAR」など複数が存在します。手軽さに加えトラッキング精度など、今後はユースケースごとに分化・発展が進むものと予想されます。