VR/AR/MRのような最先端技術に触れていると、ついSF作品のシーンを想起することがあります。たとえば、映画「スター・ウォーズ」のように、ホログラム映像で投影された相手と話すことはできないでしょうか?
IT企業であるDoubleMeは、遠隔地の相手と現実に投影された3Dモデルを通して会話する技術の開発を行っています。今回、同社は韓国の政府機関から300万ドル(約3.3億円)の助成金を獲得したことを明らかにしました。
手軽に遠隔地の相手と3Dモデルを通して会話
DoubleMeはサンノゼ、ロンドン、ソウルに拠点を持ち、2D動画をリアルタイムで3D動画に変換する独自システム「HoloPortal」などを手掛けています。この技術を活用し、難病の少年と遠隔地に住む祖父の面会を実現するプロジェクトも行いました。
DoubleMeはマイクロソフトの手掛ける「HoloPortation」に触発され、より使いやすいHoloportation技術の開発を進めています。「HoloPortation」とは、HoloLensを使用し、遠隔地にいる人がまるで同じ空間にいるように投影するMR(複合現実)技術です。但し実現には、大掛かりな機材が必要なことが難点でした。
これに対しDoubleMeは新たなアルゴリズムを開発、高品質なHoloportationを、1つの深度センサーと1台のPCだけで実現可能にしました。
研究を加速するに当たり、同社はイギリスのサリー大学の5G技術イノベーションセンター(5GIC)と提携。2019年末までに、5G通信を使いHoloportationシステムの実用化に繋げるとしています。
Holoportationを全ての人に
DoubleMeの設立者でありCEOのアルバート・キム氏は、「DoubleMeはこの新しいデジタルコミュニケーション技術を、誰もが使える物にしようとしています」と話しています。そして、「我々は何度も技術のデモを繰り返してきました。新しいアルゴリズムにより、この技術の採用が加速するでしょう。最終的には、『スター・ウォーズ』のようなホログラム映像を使った会話を、誰でも出来るようになります」と続けました。
同社は大手通信会社や通信機器メーカーと共同し、「5G通信による個人間Holoportation」プラットフォームのグローバル展開を目指しています。
(参考)VRFocus
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