福岡県庁が、メタバースプラットフォーム「cluster」で、若者向けのレクリエーションなどを開催します。自殺を考えるほど孤独感を感じたり、居場所がないと感じたりする若者を対象としており、県のSNS相談窓口から参加案内が届きます。
2024年3月まで開催、専門家も参加
専用ワールド「おいでよ きもちかたりあう広場」は8月22日に開設され、2024年3月まで毎週開催されます(休祝日などを除く)。対象年齢は中学1年(13歳)から大学生(22歳)まで。参加条件は「他の参加者に迷惑をかけないなど広場のルールを守れること」です。偶数月は火曜日、奇数月は金曜日の19:00から21:00まで無料で参加できます。
自殺予防SNS相談窓口「きもち よりそうライン@ふくおかけん」の登録者を招待し、限定レクリエーション(クイズ大会、コンテスト等)やトークセッションを行います。運営はいじめ対策・不登校支援などを手がけるエースチャイルドが協力し、場内に運営スタッフを配置するほか、精神保健福祉士が状況を見守り、必要に応じて介入する体制です。
県によれば、不登校やひきこもり対策に限定せず、孤独感や生きづらさを抱える人を対象とするメタバースを活用した取組は全国で初めて。会場を提供するクラスターは、「若年層の多くが悩みを話したり、共感を得たりすることが出来ないまま、孤独や孤立を深めている状況の中、少しでも救いになるような居場所として活用頂けることを祈っております」とコメントしています。
メタバースでの不登校支援広がる
自治体・学校がメタバースで通学困難な若者を支援する試みは、全国で広がっています。一例として、京都府・一般社団法人プレプラの「ぶいきゃん2023 京都」や、ベネッセ子ども基金・ニューメディア開発協議会の「先生学校自慢島&こども宝物自慢展示」が挙げられます。