グーグルの「Google Lab」責任者であるClay Bavor氏の退社が明らかになりました。グーグルによると、Bavor氏の退社後、責任者の後任は未定。AR関連分野については、ハードウェア部門を主導するRick Osterloh氏が引き継ぐ見通しです。
Bavor氏は18年間Googleに勤務、6年以上に渡ってVRやAR関連の事業を主導しました。Bavor氏は2023年3月、元Salesforce共同CEOのBrett Taylor氏と、AIに関する新会社を設立する予定です。
(画像: 「CES 2018」で講演するClay Bavor氏)
グーグルのVR事業黎明期を支え、AR事業にも貢献
Clay Bavor氏は2016年1月より、グーグルのXR部門「Labs innovation」の責任者として、同社のXR事業を牽引してきたキーパーソンと呼ぶべき人物です。段ボール製のスマートフォン向けVRデバイス「Cardboard」に関わり、就任後はVRプラットフォーム「Daydream」やVRヘッドセット開発を主導しました。
Lenovoと「Daydream」搭載のVRヘッドセット「Mirage Solo」を2018年に発表したものの、「Daydream」は2020年にサポートを終了。グーグルは2021年までに、様々なVR関連プロダクトを終了させ、事実上の撤退と受け止められていました。
しかし、グーグルはVR事業の縮小と共に、AR事業に主軸を移しました。Bavor氏はVR事業からMR事業への移行に注力し、Android向けARプラットフォーム「ARCore」や、ヘッドセット不要で3Dでのリアルタイムビデオ通話が可能となる新技術「Project Starline」の開発にも参画していました。
(参考)LinkedeIn、mixed-news