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空間保存・報道 2018.09.26

中国で“動物のいない動物園”目指す取組 VRやARで動物たちを観る

中国の広州動物園は、生きた動物を園内に展示せず、代わりにAR/VRで動物を展示するという大胆な取組を開始しました。動物園で問題になりがちな、動物の衛生管理や管理下に置かれてのびのびと生活できない飼育状況などを解決する可能性を秘めています。

邪魔せずに野生動物を観察

来園者はVRヘッドセットを受け取り、スマートフォンを差し込みます。VRを通して、野生動物が食事、子育て、狩りなどをするシーンを見ることができるというもの。ライオン、猿、象といった様々な動物は、それぞれに合った野生の環境で生活しています。

展示では、AR/VRに加えMRや3Dプロジェクションも活用しているといいます。園長のLiang Fengyun氏は、「来園者は生き物達の邪魔をすることなく、触れ合うことが出来ます」とそのメリットを語っています。

投資額は3億円超

VR展示などへの投資は第一段階で既に2,000万元(約3.3億円)を要し、第二段階ではさらに高額になると見込まれています。

それでもこの試みは初日だけで2万人以上の来園者を集めており、広州動物園は完全なVR化を2019年前半までに終える予定です。また離れた場所からも見ることのできるオンライン動物園も、2019年中に計画しています。

同様の取組として、ドバイの水中動物園では、VRによる絶滅危惧種の展示アトラクションが提供されています。

(参考)VRScout
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