日本のARスタートアップCellid株式会社は、ヘルメットに装着したカメラ映像から建築現場の3次元情報をキャプチャし、株式会社大林組のデジタルツイン環境にリアルタイムで反映させることに成功しました。Cellidの持つSLAM技術が、建設現場において実運用可能であることを示した形となります。
人の位置把握をより確実に
本実証実験ではCellid独自の空間推定技術「Cellid SLAM」を用いて、施工参加者らのヘルメット装着カメラ映像から3次元位置情報を推定。大林組の施工デジタルツインへリアルタイムに反映しています。こうした手法で、施工者の状況を遠隔でもリアルタイムで把握できるようになり、施工現場における生産性向上が狙えます。
Cellidは「施工デジタルツインと位置情報の統合を実現したことで、工事プロセスに対し、どれだけ人数・工数がかかるのかを定量的に把握することが可能となり、生産性向上を進めるうえで、一番重要な“物差し”を手に入れることができた」とコメントしました。
ARと独自の空間認識技術で作業効率化
Cellidは2016年10月に設立。ARグラス用ディスプレイモジュールと空間認識ソフトウェアの販売を展開を行っています。本実証実験の結果を受けて、今後は「Cellid SLAM」のAR機能を拡張、遠隔地から現場への作業指示などができる「AR Tag」の開発や画像検知AI等との組み合わせ、その他の業務管理アプリとの連携を予定しています。
(参考)プレスリリース