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企業動向 2023.11.09

ByteDanceがVR部門Picoの事業再編か、ハードウェア投資やサービス継続は明言

「TikTok」などで知られるByteDanceは、VR部門であるPicoの事業再編を決定したとみられます。社内関係者の取材をもとに、ロイターが報じました。


(出所:PICO)

「成長予測が楽観的すぎた」、ハードウェア部門は維持

ロイターに情報を提供した内部関係者によれば、PicoのCEO・Zhou Hongwei氏は「VR業界の成長予測が楽観的すぎた」と社内会議でコメント。ハードウェアチームは維持するものの、ソフトウェアチームはByteDanceの製品開発チームへ戻すなどの事業再編を行うほか、数百人規模のレイオフも行われる見込みであるとされています。

VR専門メディアUploadVRの取材に対し、ByteDanceはVRヘッドセット「PICO」シリーズのサービス継続、ハードウェア等のコア技術への投資継続を表明しました。一方、次世代VRヘッドセットや新作VRゲームのリリース計画については、回答を避けています。

VRで岐路に立たされるByteDance

中国のByteDanceは2021年、VRヘッドセットメーカーであったPicoを買収。2023年第1四半期には「PICO4」等でVRヘッドセットの市場シェアを6.1%獲得(IDC調べ)。ハードウェア・ソフトウェア双方で先行する米Metaに対抗し、Picoプラットフォーム独占コンテンツの発表、人気のソーシャルVRサービス「VRChat」への対応、「TikTok」のVRアプリ化をはじめとするサービス充実を進めていました。一方で米国での発売が延期されるなど、地政学的なリスクの影響が以前から懸念されていました。

2023年10月下旬には、中国メディアEqualOceanが「Picoは段階的に事業を縮小する方針である」と報じたことで、VRヘッドセット「PICO」が販売停止になるとの噂が広まりましたが、ByteDanceはこの噂を否定。長期的にVRへコミットする姿勢を明らかにしていました。

(参考)ロイターUploadVRRoad to VR

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