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業界動向 2022.12.07

AWSからデジタルツインの新サービス クラウドで大規模な空間シミュレーション

Amazon Web Services(AWS)は、大規模な空間シミュレーションをクラウド上で実行できる新サービス「AWS SimSpace Weaver」を発表しました。

大規模なコンサートやスポーツイベント、自然災害などのさまざまな状況をリアルタイムでシミュレーション可能にするとしています。

最大10個の仮想サーバを使用

デジタルツインと呼ばれる空間シミュレーションの多くは、単一のハードウェア上で実行処理しなければならず処理能力の制約がありました。

人間や車、鉄道、橋などの都市を構成する要素が多数存在する大規模なシミュレーションの実行は困難で、開発者は要素の数を減らし、規模を小さくすることを余儀なくされていたといいます。

こうした問題を解決するサービスが「AWS SimSpace Weaver」とのこと。最大で10個のEC2インスタンス(仮想サーバ)を使用することで、100万以上の要素を設定した大規模なシミュレーションを実行できるとのこと。

たとえば、都市空間を160のエリアに分けて、10個のインスタンスに16エリアずつ処理させることが可能です。

AWSは、同サービスについて群集のシミュレーションに秀でているとし、ユースケースとして、大規模なイベント開催時の人流把握、スマートシティのシミュレーションなどを挙げています。

料金は、使用するインスタンス数に応じて発生します。シンガポールやシドニーなど8つのリージョンで利用できますが、記事執筆時点で日本リージョンは対象外です。

クラウド上でデジタルツインの膨大なデータ処理を行うソリューションはNVIDIAがデジタルツイン構築プラットフォーム「Omniverse」でも提供しており、今後サービスが増えると予想されます。

(参考)AWS Publickey


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