スマートフォンにポジショントラッキングとモーショントラッキングを実現するデバイス「NOLO」を開発するNolo VRは、シリーズAラウンドで1,000万ドル(約11億円)の資金調達を行いました。ソフト、ハード、プラットフォームの開発を進め、モバイルVRコンテンツのエコシステム構築を狙っていきます。
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スマホVRでもルームスケールのVR実現
資金調達は米国のBlueRun Venturesが主導、ナイジェリアのLotus Capitalが参加しています。
Noloは資金調達により「ソフト、ハード、コンテンツプラットフォームの最適化を進める」、「早期にモバイルVRコンテンツプラットフォーム『Nolo Home』を正式リリースする」としています。
同社のデバイス「NOLO」は、Kickstarterでの資金調達をへて2017年7月にリリースされました。NOLOは、任意のスマホ用VRゴーグルにマウントするヘッドセットマーカー、1つのベースステーション、2つのハンドコントローラーで構成されるモーショントラッキングシステムです。マーカーを装着しどこか手近な場所にベースステーションを置くだけで、スマートフォンでのVR体験でも、まるでHTC Viveのように歩き回り、手を動かすことのできる「ルームスケール」のVRが実現できます。
またPiMax、Pico、ANTVRといった複数のデバイスメーカーが、NOLOのトラッキング技術を採用もしくはアタッチメントに対応しているとのこと。ANTVRが開発中で注目を集めている「MIX」のインサイドアウト方式のトラッキングは、NOLOがベースになっているとのこと。
モバイルVRコンテンツのエコシステム構築へ
Nolo VRの設立者でありCEOのDaoning Zhang氏によれば、1万人以上のユーザーがNOLOを購入したとのこと。
同氏は、「スマートフォンがPC市場に革命を起こしているように、モバイルVRも将来のトレンドになるでしょう」と話しています。また、「今回の資金調達を行い、我々は今後SteamVRやPlayStation VR(プレイステーションVR・PSVR)といった世界のVR企業に重点を置いていきます。そして、モバイルVR向けコンテンツの完全なエコシステムを構築したいと考えています」とも述べています。
(参考)Road to VR
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