210度の水平視野角を誇るVR HMD「Star VR」の新型プロトタイプが登場しています。米VRニュースサイトのRoad to VRによる体験レポをお伝えします。
Star VRとは
このStar VRは、もともと「Infinite Eye」という名で2013年より開発が進められてきたVR HMDです。Infinite Eyeの開発チームがスウェーデンのStarbreeze社に買収されたのち、2015年のE3でStar VRとして発表されたという経緯があります。2015年のE3では人気ゾンビドラマ『ウォーキング・デッド』のコンテンツとともに展示されていました。
それから1年を経た今、Star VRの最新のプロトタイプが発表されています。視野角とトレード・オフで画質がやや劣るとされた2015年版のプロトタイプと比べ、どのような変化が見られたのでしょうか。
今回のRoad to VRの感想、ポイントを紹介
Road to VRの記者は、210度の視野角について、大変素晴らしく、視野角100度ほどの他のHMDがまるで双眼鏡のように感じると語っています。昨年懸念だった画質については、レンズと3D化技術の向上により予想以上に改善されていて、このままのペースで開発が続けば近い将来Star VRへの注文が殺到するほどになるだろう、としています。
前回のプロトタイプと比べ380グラムほどの軽量化にも成功。また装着感も改善されてHTC Viveに近い柔らかなストラップが採用されています。
両眼合わせて5160×1440と5K相当の解像度は他のHMDと比べ高いですが、視野角が広い分引き延ばされてしまうために、Oculus RiftやHTC Viveと同程度のPPD(pixels-per-degree:角度当たりピクセル)となっています。
またモーショントラッキングの面でも改善が見られています。前回のプロトタイプではHMDの前面に付いたマークで認識する光学的なトラッキングシステムを利用していましたが、今回は電磁場を用いるSixense社のSTEMシステムを採用しているとのことです。
Star VRは、ロサンゼルスにVRアーケード施設の開設が決まっているほか、IMAXと連携しての展開も予定されています。今後のさらなる改善に期待したいところです
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AcerがStarbreezeと提携し、ハイスペックVRHMD「Star VR」の共同開発へ
(参考)
Hands-on: The New and Improved StarVR Prototype Will Give You Field-of-View Envy
http://www.roadtovr.com/starvr-headset-hands-on-field-of-view-e3-2016/