2021年8月版のSteamハードウェア利用状況調査が公開されました。約半年に渡って上昇し続けてきたOculus Quest 2のシェア率が初めて減少。VRヘッドセット使用者のSteamユーザーに対する割合も低下しています。
8月のQuest 2のシェア率は32.15%。昨月から−0.41%減少しました。シェア率の低下は、7月に発表された、「ヘッドセット用接顔パーツ」のリコールと、それに伴う一時的なデバイスの販売停止が影響していると思われます。2021年9月現在、同デバイスはすでに販売を再開しており、来月の調査では、再びシェア率が上昇することが予測されます。
8月のVRヘッドセット使用者のSteamユーザーに対する割合は1.74%です。割合は6月に大きく減少(1.86%)したあと、7月に少し回復(2.07%)しましたが、今回、再び下落した形となります。
米メディアRoad to VRは、8月に中国と韓国からのSteam利用者が再び大きく増加したことを指摘。両国でのPC向けVRヘッドセットの普及率が低さが、ヘッドセット使用者のデータ上の割合の低下を招いたと考察しています。
各VRヘッドセットを比較したシェア率には、あまり変化は発生していません。Oculus Rift Sのシェア率は 18.09% (昨月比+0.30%)、“初代”Questは5.70% (+0.37%)となっています。VALVE INDEX(バルブ・インデックス)のシェア率は15.99% (–0.24%)、HTC VIVEは 10.01% (–0.36%)です。
メーカー別でのVRヘッドセットのシェア率も大きな動きはなし。フェイスブック製のヘッドセットが依然として60%以上(61.13%)のシェアを維持しています。
ハードウェア利用状況調査について
Steamによる月例のハードウェア利用状況調査は、ユーザーへの調査に基づく、ゲームを遊んでいるPCのグラフィックボードなどのハードウェア、またOSなどのソフトウェアに関する統計です。
本調査は、調査月にPCに”接続された”デバイスを示すもの。機器が実際に利用されているのか、またいつ購入したものかは不明です。さらに調査はSteamでの利用に限るもので、任意参加となっています。他プラットフォームの公式ストアにおける利用数は含まれていないため、市場全体のシェア率を直接推定するには不十分なことに注意が必要です。
(参考)Road to VR
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