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その他VRヘッドセット 2024.03.25

「Bigscreen Beyondの日本向け出荷はさらに早くしていく」 CEOが語るデバイスへの自信

2023年2月に突如発表された PC向けVRデバイス「Bigscreen Beyond」。本体重量127gという他のVRデバイスの追従を一切許さない軽さと手のひらに乗る小ささ、それにも関わらず片目2560×2560のマイクロOLEDを使い高性能、と特長だらけなVRデバイスだ。

そして、このデバイスを開発したBigscreen社はそれまで同名のソーシャルVRプラットフォームを展開してきた。社員50名以下で数百万人のユーザが利用するサービスを運営している実力派のスタートアップだ。筆者は予約開始直後の3月に体験して衝撃を受けたが、当時まだ予約開始直後で出荷を待っていたBigscreen Beyondは最終調整中だった。

発表から1年。2023年3Qに出荷を開始し、日本へも遅れてしまったものの2024年に入って、ついに出荷開始。ついに本格的な生産体制が整えられつつあるようだ。

今回、Mogura VR編集部は、サンフランシスコで開催中のゲーム開発者会議「GDC」にて、Bigscreen BeyondCEOのダーシャン・シャンカー氏と対面。日本市場への展開とデバイスに対する自信について語ってもらった。

6月頃には、日本に1、2週間で到着する状態を目指す

「日本の皆さんを本当に待たせてしまった。まずは予約分をしっかり出荷しきり、これからは注文から到着までどんどん早くしていく。6月頃には、1,2週間で到着するくらいの状態を目指している」と語るのはCEOのダーシャン・シャンカー氏。

Bigscreen Beyondは、没入感を完全にするために、購入の事前に顔の3Dスキャンを行った上で、各人に最適なフェイスクッションを作成する。在庫をただ出荷するだけでは済まないが、それでもとにかく早くユーザーの元に届けるよう全力を尽くすようだ。

軽量路線でVRユーザーの使いやすいデバイスを作る

Bigscreen Beyondの発表から1年の間にApple Vision Proが発表され、発売された。シャンカー氏に、そのインパクトについても聞いてみたところ、彼は自信混じりに答えた。

「Apple Vision Proは僕らがやっている多くのことの正しさを証明してくれた。マイクロOLED、個人へのフィッティング、大画面での映像視聴……しかし、何より彼らのデバイスの最大の課題は“重さ“だ」

Apple Vision Proも軽量路線には行かず、Bigscreen Beyondはいまだに世界最軽量のVRヘッドセットの座を堅持している。



(600g程度のApple Vision Proと150g程度のBigscreen Beyond)

シャンカー氏は「私たちはVRユーザーの声に耳を傾け続け、彼らが求める物を作る」とデバイス開発の秘訣を語っていたが、2014年のVR黎明期から創業し、2016年からサービス運営を継続しているBigscreenという老舗企業には、熱心なユーザーの声が直接届いているようだ。

ハードウェアを本格的に生産して出荷する体制を整えたこの半年でチームメンバーは倍に増えたそうだが、それでも100名程度。巨人がひしめく領域で快進撃を続ける彼らの挑戦にこれからも注目したい。


先日発売した缶ケース型のBigscreen Beyond持ち運び用ケース。Bigscreenロゴのものだけでなく、ソーシャルVR「VRChat」とのコラボデザインも。

Bigscreen Beyond公式サイト:https://store.bigscreenvr.com/ja-jp/products/bigscreen-beyond


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