3Dスキャン技術のMatterportが展開を加速しています。3Dスキャンの回数は1年間で2倍に急増。また同社はAndroid版のリリース等、アクセシビリティの向上も進めています。
500万もの空間が3Dに
Matterportは、被写体を2次元画像ではなく、立体的(3D)データとして取得する3Dスキャンソリューションを提供しています。取り込んだデータを、縦・横・高さの座標軸を持つ仮想空間の中に配置し、WebブラウザやVRヘッドセットで体験できる3D空間を再現します。
同社の発表によると、これまでに「世界で十万単位の顧客が、500万もの建物や空間を3Dスキャンでオンライン上に再現している」とのこと。スキャンされた総面積は150億平方フィート(約1,400平方キロメートル)超、建物の総数はニューヨーク市にある建築物の5倍以上にのぼります。こうしたMatterportの「デジタルツイン」の数は近年急増しており、2020年5月からの1年間で2倍以上になっています。
ショールームからファラオの墓まで3Dモデル化
Matterportは、世界での利用として下記のような事例を紹介しました。
・家具メーカーのハーマンミラーは、デジタルのショールームを開設し売上を伸ばしています。
・不動産企業Redfinの調査によれば、顧客の78%が3Dツアーによる不動産見学を選択し、71%は実物を見なくても購入するだろうと回答しています。
・エジプト、ラムセス6世の墓といった歴史的建造物も、3D化により好きな時に、細部まで見られるようになりました。
2021年3月にはAndroid版のアプリをリリース(編注:360度カメラ等と接続し撮影や編集を行うもの。Androidスマートフォン単体で3Dスキャンは行えない)。翌4月には、企業向けの撮影編集サービス” Matterport Capture Services”の拡大を発表しました。2月のNASDAQ上場後も、ますますサービス展開の勢いは増しています。
国内でも続々導入
その他のMatterport利用事例はこちら。
(参考)PR Newswire