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3Dモデル活用 2018.03.01

日産、触覚デバイス活用で車のデザイン改善 VR企業と共同

VRは、周囲とのイメージ共有や自分以外の感覚を共有することで自分が体験しているかのような感覚を得られます。こうした特徴は、車の設計にも活用がされています。

今回、exiii株式会社と日産自動車株式会社は、VR技術を用いたカーデザインの改善に着手しました。VR技術の導入より、早期の課題発見や、コストの削減、完成イメージとのズレの最小化を目指すとしています。

従来のカーデザインは、3Dデータで設計した専用の粘土材を使用したクレイモデルを造形することで評価を行ってきました。しかし、クレイモデルの制作には数千万円のコストが発生してしまうという問題もあります。

こうした問題に対し、日産はexiiiはVR技術を用いることにより、モックアップ(模型)を制作する必要のないデザインレビューのプロセスを検討しています。

exiiiの触覚デバイス「EXOS(エクソス)」は、VR内でオブジェクトに触れているような体験がです。手や指に直接、内蔵するモーターで反力を与えることで感触を再現するしています。

この技術を応用することで、ユーザーはVR内で視覚と触覚を組み合わせた直感的な評価が可能となります。たとえば、ハンドルやバックミラーの位置、運転席からボタンへの押しやすさなど、カーデザインの内容を体感で確認できます。加えて、3Dデータの取り込みは短時間で行われるため、評価の時点で気になった点があれば即座にデータを編集・反映することが可能とのことです。

なお、exiiiは触覚デバイス「EXOS Wrist DK1」「EXOS Gripper DK1」を活用し、新たなコンテンツ開発を推進するパートナーデベロッパーの募集を開始しました。どちらにもゲーム制作エンジン「Unity」の開発キットが同梱されています。

「EXOS Wrist DK1」「EXOS Gripper DK1」については以下のとおりです。

「EXOS Wrist DK1」

「EXOS Wrist DK1」は、腕を前後と左右に動かすことで、VR内のオブジェクトに触れる感覚を再現するデバイスです。アタッチメントの交換により、VRデバイス「HTC Vive」や「Oculus Rift」のコントローラーとの同時使用もでき、制作済みのコンテンツにも対応可能です。さらにオブジェクトに追加する触覚と別に「銃を撃つ」や「ボタンを押す」といった操作も行えるとのことです。

EXOS wristデモ

モーター数

2

モータートルク

5kg・cm

通信

USBシリアルの有線接続、または Wi-Fi での無線接続

電源

バッテリー

バッテリー

11.1V / 980mAh

連続駆動時間

1.5時間

 

「EXOS Gripper DK1」

「EXOS Gripper DK1」は、指を動かすことでVR内のオブジェクトに「掴む」感覚を再現するデバイスです。軽量かつシンプルなデザインとなっており、カジュアルな用途に利用できるとのことです。

EXOS Gripper VRデモ

モーター数

1

モータートルク

5kg・cm

通信

 USBシリアルの有線接続、または Wi-Fi での無線接続

電源

バッテリー

バッテリー

11.1V / 980mAh

連続駆動時間

2.5時間

 


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