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空間保存・報道 2019.09.02

限定公開の世界遺産をVRで再現 ウォークスルーで見学

大日本印刷株式会社(DNP)は8月30日、世界遺産にも登録されている仁和寺の高精細のVRコンテンツを制作したと公表しました。特別公開期間にしか見られない「金堂」を3Dで再現することで、期間外にもウォークスルーで見学が可能になります。

仁和寺は888年に創建され、1994年には古都京都の文化財としてユネスコの「世界遺産」にも登録。金堂は特別公開期間にしか拝観できませんでした。

DNPは「京都・文化遺産アーカイブプロジェクト」や「フランス国立図書館の貴重な地球儀・天球儀の3Dデジタル化プロジェクト」に参画するなど、文化財のデジタルコンテンツ化を進めてきました。

今回、仁和寺金堂のVRコンテンツ制作にあたって、高解像度の画像から3Dデータを作り出すフォトグラメトリーとレーザー計測とを組み合わせて、DNPは活用。仁和寺金堂を8Kでコンテンツ化し、質感の再現を目指しました。

DNPは制作したVRコンテンツについて「特別公開の時にしか見られない金堂内部を歩いているような『ウォークスルー形式』で鑑賞できます」としており、音声や文字で特徴的な意匠を解説するほか、読経の音を流すことで金堂内を拝観しているような体験を提供する考えも示しました。

また同社は今回のプロジェクトで制作したVRコンテンツを9月1日から7日まで行われる「第25回 国際博物館会議(ICOM)京都大会」に出展する予定。さらに、多くの寺院で催される音楽会である「音舞台」シリーズの「仁和寺音舞台」も公開の場になる見通しです。

(参考)大日本印刷株式会社プレスリリース


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