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活用事例 2015.08.01

これまで大型投資を受けたVR/AR関連のスタートアップまとめ。総額は7億ドル以上

※本記事は、VRメディアUploadVRの記事を要約したものになります。

現在起きているVR革命とも言える動きによって、人々は存在を体験することができるようになり、その結果他の世界に旅することができます。2013年12月、ベンチャー企業のAndreessen-Horowitz社はOculusに7500万ドル(約90億円)を出資しました。その投資はわずか数カ月後にマーク・ザッカーバーグが21億ドル(約2500億円)でOculusを買収したことで回収されました。

それ以前、2013年6月にもOculus社は、人材確保とRiftでVR酔いの問題を解決するために1600万ドルを調達し、Valve社の協力を得ました。今やいくつものVR酔いのヘッドマウントディスプレイ(VRHMD)の製品版が世に姿を現そうとしています。そして投資家は次の段階へ目を向けつつあります。最初の頃の投資が酔い防止などのハードウェアに関するものだとすれば、次は「VRで楽しめるものを創ること」です。

Greenlight VRとともに行ったレポートでは、VR/ARへの投資を見通しました。この5年間、買収を含めないと7億6500万ドル(現在のレートで約850億円)以上の投資が、166もの投資家によって行われてきました。投資によよって業界のアクセラレーションが行われているということであり、まさに業界が前進するにあたって大きな意味をもっています。

この記事では、VR/ARへの投資を受けた企業・プロジェクトを一部紹介します(買収は除きます)。

MAGIC LEAP

2014年2月にGoogleより5000万ドル(約60億円)、10月には5億4200万ドル(約650億円)の投資

Magic Leapは、「3D映像を直接目に投影し、現実世界と3Dの映像を重ねる」というVRHMDを超えてしまう可能性を秘めた技術を開発しています。この技術では目が見ている視界を複製することが可能になります。Oculus社がスマートフォンやPCを使った製品を作っているのに対して、Magic Leapはチップを作成しています。

MATTERPORT

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2015年6月に3000万ドル(約36億円)、現在までに5600万ドル(約70億円)を資金調達

MATTERPORTは、4500ドル(60万円)で3Dセンサーを搭載したカメラを販売し、撮影した3D空間のウォークスルー映像や内装のキャプチャーをVRやデスクトップで再現するソフトウェアを提供しています。

RAZER

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2011年に5000万ドル(約60億円、金額は不明だがインテル参加のインテル・キャピタルより資金調達

RAZERは、ゲーム用のキーボードやマウスなどを製造・販売するハードウェアメーカーです。2015年のCESでRazerはハードウェアもソフトウェアも全てがオープンソースなVRシステムOSVRを発表しました。各種デバイスに対応し、VRのスタンダートを目指しており、UbisoftやUnityといったパートナーが参加しています。OSVRのハードウェアは現在299.99ドルで販売中。

JAUNT

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2014年に3回にわたり3500万ドル(約45億円、うち事業の第2段階への投資シリーズBは2750万ドル)

Jauntは2013年に設立されたライブアクションの実写VRコンテンツ制作会社です。Googleなどの企業ともコンテンツ制作でパートナーシップを結び、撮影用の新たなカメラ「Neo」を今年後半に稼働させます。Jauntは、プロによる映画と同じレベルのコンテンツ制作を目指しています。コンテンツ制作を進めるため、ルーカス・フィルムの元CTOを加え、スタジオを開設しています。

IMPROBABLE

Improbable

2015年3月にかつてOculus社を支援したチームから2000万ドルを調達

Improbableは、世界をシミュレートし、リアルタイムで動き続ける仮想環境です。数百万人の行動や相互のやりとりをシミュレートすることができます。VRによってメタバースを実現するための鍵となる可能性があります。

WEVR

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2015年7月、HTC社が株式の15%を7回に分けて取得することを発表、総額1860万ドル

WEVRは、TheBluなどHTC ViveやOculus Rift向けのコンテンツを制作しています。HTCが出資を発表したばかりです。

HIGH FIDELITY

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4回にわたって1750万ドル、2015年2月にはシリーズBとして1100万ドルを資金調達

High Fidelityはセカンドライフのクリエイターが手がけているVRの「オープンソース・ワールド」を目指しています。このサービスは現在アルファサービス中です。

NOD LABS

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1600万ドル、2015年6月にはシリーズAとして1350万ドルを資金調達

Nodは、VR向けに3つのコントローラーを開発しています。3つのデバイスは、モーションコントローラーのBackspin、指輪型のNod Ringそして、カジュアル・モーション・キャプチャー・システムと呼ばれているものです。

ALTSPACEVRIX

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3回以上にわたり1570万ドル、2015年7月にはシリーズAとして1030万ドルを資金調達

Altspaceは、VRでのソーシャルサービスを提供しようとしています。AltspaceはVRHMDを持っていなくても参加可能でとなっています。VRの中で一緒にブラウザを起動してYoutubeを一緒に見ることも可能です。

VIRTUIX

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4回にわたって750万ドル、Kickstarterで110万ドルを調達

Virtuxは、VRにおける移動をするための大型(トレッドミル型)の入力装置「Omni」を開発しています。すり鉢状になっている面の上を専用の靴で歩いたり走ったりすることで、VR内での移動が可能になります。現在699.99ドルで予約注文を受け付けています。

NEXTVR

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2014年7月に500万ドルを調達

NextVRは、VR向けの動画撮影とライブストリーミングシステムの構築を目指しています。ゴルフの全米オープンのVR向けの中継などスポーツ中継を試みています。

RELOAD STUDIOS

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2015年6月に200万ドルを資金調達

Reload Studiosは、VR向けの対戦FPS「World War Toons」を開発しています。コールオブデューティの開発者とディズニーのクリエイターが力を合わせてVRでのFPSの実現に取り組んでいます。

WORLDVIZ

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2015年4月にインテルから数百万ドルの出資、2014年には100万ドルのシードラウンド

2002年に創業したWorldVizは、法人向けにVRトレーニングやBizMoveと呼ばれるVRシステムなどを提供しています。

(参考)
With over $765 million invested in AR and VR, these companies are leading the way
http://uploadvr.com/vr-ar-investment/


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