5月16日、スウェーデンを拠点とするボルボ・グループは、電気トラック用の安全アプリ「Emergency response guides」をリリースしました。緊急故障時に現場に到着した救急チームに対し、リアルタイムで情報を提供し、安全な救助環境を確保するためのガイドをARで表示します。アプリはiOSとAndroid双方に対応しています。
ARアプリでガイド、安全に電源をシャットダウン
「Emergency response guides」アプリは、インターネットとの接続、カメラ、センサー、3Dモデリング、拡張現実のオーバーレイを組み合わせることで、救急対応者に対して詳細なビューを提供します。緊急時には、高電圧ケーブルやバッテリーパック、その他の主要部品の位置情報や、電源を安全にシャットダウンする手順をガイドします。
本アプリはボルボ・グループ傘下のVolvo、Renault、Mackを含む全ての大型電気トラックブランドに対応しています(Mackの電気トラック向けAR機能は、2023年6月に追加予定)。
本アプリは、同グループの研究開発施設(スウェーデン、フランス、アメリカ)の専門家チームによって開発されました。拡張現実情報と3Dモデルに加え、電気トラックに関連するすべての安全文書が含まれており、トラックが特定されるとアプリのユーザーがアクセスできるようになります。
同グループのエンジニアは、「この安全アプリは、実世界のさまざまなシナリオでテストされ、現場で試した救急隊員から好評を得ています」と話しています。
ボルボ・グループCTO(最高技術責任者)であるラース・ステンクビスト氏は、「グループの総合的な目標は、100%安全な製品を提供することです。私たちは高性能なソリューションを持つ電気トラック革命の最前線に立って誇りに思っていますが、同時に電気車両のインシデントが発生した場合に、緊急時に呼ばれる救急対応者の安全性も確保することの重要性を認識しています。新しいARアプリは、救急サービスを迅速かつ安全に現場で確保するための強力なツールであり、彼ら自身や他の人々への負傷のリスクを最小限に抑えることができます」と語っています。
(参考)プレスリリース