4月5日、Epic GamesはAppleの「Vision Pro」向けに、「Unreal Engine」のクイックスタートガイドを公開しました。これにより、開発者はUnreal Engineで作成したアプリをVision Proで動作させることができます。他方、現時点のUnreal EngineによるVision Proのサポートは初期段階であり、複数の手続きが必要です。
手続きは煩雑も、「UE製Vision Pro向けアプリ」の道が見えた
Epic Gamesは2023年9月、ゲームエンジン「Unreal Engine」のVision Pro向け対応について言及。「ネイティブサポートを前向きに検討中だが、情報を共有するには時期尚早である」とし、詳細なロードマップの公開やドキュメント提供を避けていました。今回の発表からは、Epic Gamesが徐々にVision Pro対応を進めていくことがうかがえます。
Unreal Engineを使ったアプリをVision Proで動作させるためには、Appleシリコンを搭載したMac、vision OS 1.1がインストールされているXcode 15.3、およびUnreal Engine 5.4が必要です。加えて、Xcodeでの設定、Unreal Engine側での設定等が必要になります。また、現在はC++で構築されたプロジェクトのみがサポートされています。
Unreal Engine側では、複数の機能(MobileMultiviewやMetal Mobile Renderer等)の無効化、OpenXRvisionOSプラグインの有効化等の手順が必要となります。開発者コミュニティでは「Unreal EngineのVision Proサポートは初期段階であるため、完全な公式サポートが望まれる」としつつも、既にこれらの手順を試し、エラー等を解決しつつビルドを行った事例も報告されています。
(参考)Epic Games, Medium