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MoguraVR

2018.11.07

VRで誰もが使える3Dアニメツールを目指して 「Tvori」開発者インタビュー

(※本記事はHTC社公式ブログに2018年9月27日に掲載された、VIVEチームの記事を翻訳したものです)

VRによって、プロクリエイターはこれまで不可能と考えられていたことを実現できるようになりました。そしてVRが成熟するにつれ、制作に使われるツールも進化しています。VR環境で3Dアニメーションを制作できるツール「Tvori」も最近アップデートを公開したばかりです。その背景について開発陣にお話を伺いました。

回答してくださったのはTvoriのViktor Komarovskikh、Dmitry Kurilchenko、Inga Petryaevskayaの3氏です。インタビュアーはNathan Ortegaが務めました。

https://www.youtube.com/watch?v=WwhuGtqKqIk

経験豊かな少数精鋭チームで開発

――「Tvori」はどのような体制で開発されたのですか。

6人チームです。他にパートタイムで働くインターンが数人います。やることが多いわりには小さなチームですが、少人数で取り組むことには利点もあります。できるだけ効率よく働くために、メンバーはそれぞれ幅広い業務を担当し、自分の裁量でこなしています。誰もがはっきりと判るレベルで発言力を持って製品開発に関わることができることは、アイデアと意欲の大きな源になっています。

いま私たちが集中的に取り組んでいるのは、「Tvori」のコア機能の開発と既存機能のブラッシュアップです。特にアーリーアダプターの反応を重視していて、クリエイターユーザーからのフィードバックを集め、何が最も必要とされているかを分析しています。

「Tvori」は誰でも起動して数分でストーリーアニメを作り始められるような、直感的でシンプルなツールを目指しています。UIの改良を続け、ユーザーエクスペリエンスについても研究しています。今のUIにはまだまだ改良や洗練の余地がありそうです。オンボーディングプロセスやチュートリアルも充実させて、クリエイターの制作ワークフローを助けるものにしたいと思っています。

――チームの皆さんはこれまでにどのような開発経験をお持ちなのですか。

ViktorとDmitryは「Tvori」の開発を始める前からVR業界で働いていました。ゲーム制作や受注開発をやって、色々なコンペで賞を取り、サイドプロジェクトも進めていました。Viktor (Viktor Komarovskikh氏。プロダクト開発&デザインを担当)は3D業界出身で、モデリングやスカルプティング、アニメーションなどの制作ソフトウェアを長年使ってきた経験から、クリエイターツールに何が求められるかを心得ています。Dmitry (Dmirty Kurilchenko氏。プロダクト開発&デザインを担当)はプロダクト開発にデザイン職とプログラミング職の両方で携わった経験から、今使える技術で最高の体験を作り出すにはどうすればいいかを心得ています。

他のチームメンバーはソフトウェア開発、エンジニアリング、そして数学畑で、ビジネスとプロダクト開発の経験があります。そして私たちは全員、VRとそれを使ったクリエイターツールの可能性を強く信じています。

――VR環境で本格的な3Dアニメーション制作が行えるツールを作ろうと考えたきっかけは?

2012年にVRの新たな波が来て、VRが将来、人間の労働やコミュニケーション、コンテンツ消費のあり方に新しい可能性を開くことは間違いない、と考えました。

DmitryはVRヘッドセットを手に入れてすぐ、VRで色々なことを試しはじめました。ゲームを作り、コラボレーションや情報視覚化、ストーリーテリングをVRで行うアイデアを練り、プロトタイプを作り、まだ形成されはじめたばかりだったVR業界で人脈を築きました。

また、Viktorは3DS MaxやMayaといった3D制作ソフトウェアを何年も使ってきたパワーユーザーでした。そうした従来の定番ツールの効率や仕様に関する限界は知り尽くしていましたし、それでVRコンテンツを作るのは、概念実証から最終成果まで、効率が悪く苦痛に満ちた工程であることもよく分かっていたのです。

将来のVRクリエイターが何を求めるか、彼らにとって最高に使いやすいツールを作るにはどうすればいいかが見えてきたことから、2016年に「Tvori」の開発を始めました。

年齢や経験を問わず、誰でもVR内で3Dアニメを作れるような、ごくシンプルで、明快で、かつ強力なツールを作ることが夢でした。誰もが自分の空想や夢を3Dで形にして、それを友達やフォロワーに共有できる手段にしたかった、というわけです。

――VRという先進的な新技術が作り出す空間の中でクリエイター活動が行えるツールを開発する過程には、心躍る可能性だけでなく、これまでにない困難もあったことと思います。「Tvori」を開発するうえで、何か特に大変だったことはありますか。

2015年に、当時出たばかりのVIVE開発者キットの1台を1週間使う機会があって、私たちは大変感銘を受けました。しかし2016年に「Tvori」に着手したとき、VIVEの実機は5月まで届かないというので、それまで手持ちの機材でどうにか6DoFのVRヘッドセットを作って間に合わせるしかありませんでした。そこでGear VR (携帯電話を用いたVRヘッドセット)をネットワーク経由でPCにペアリングし、そのPCにRazer Hydraという6DoFコントローラーを接続しました。「Tvori」の最初のバージョンはこれで開発したんです。当時の動画もありますよ。

https://www.youtube.com/watch?v=fQkzKhbEuJE

VIVE開発者キットが届いてからそちらで動くようにするのは数日で済みました。「Tvori」を初めてVIVEで動かした動画がこれです。

https://www.youtube.com/watch?v=m71ZS8vJRzA

VRはアート制作において「大きなポテンシャルがある」

――VRがデジタルアート分野で果たす役割についてはどのように考えていますか。

VRはアート制作の手段として大きなポテンシャルを持っています。VRに挑戦するアーティストは急速に増えていて、特に2DアーティストがいきなりVRに飛びこんでいくケースが目立ちます。これまで3Dソフトウェアパッケージなんて使ったことがないという人が、いきなりVRで制作を始めるんです。常々言っていることですが、私たちは「Tvori」でストーリーテリングとアニメーション制作を民主化し、誰でもVR内で3Dアニメストーリーを作ったり、草案をストーリーボードやアニマティックではなく3Dで見せたりできるようにしたいと思っています。

――「Tvori」は開発期間を3~4年と予定して、現在アーリーアクセス段階まで来たわけですが、何か当初と変わったところはありますか?

最初の目標は、誰でもVR内でストーリーやアートを制作できるようにすることでした。2016年に最初のバージョンを公開し、2017年にメジャーアップデートを行いました。制作過程をシンプルでスピーディーなものにすることを重視し、ユーザーが実際に作業しながら使い方を覚えられるような、直感的で親しみやすいユーザーインターフェースを採用しました。自分で直接、簡単にキャラクターを動かし、作品世界の中に入って演技を付けられることから、現在ではVRにおけるリアルタイムアニメーションの最前線を行くものになったと自負しています。

リアルタイムアニメーションモードの改良を進めるのと並行して、さまざまなワークフローで使いやすいものにするため、キーフレームアニメーションモードを追加して3Dカーブを編集できるようにしました。これは高度な制作を行うユーザーから要望の声が高かった機能です。デジタルアーティスト、アニメーター、プロのアニメーションスタジオといったところでは、滑らかで精確なアニメーションを実現するために、物体やキャラクターの動きをきめ細かく制御する必要がありますからね。現在は2つのモードを自由に切り替えて、自分に合ったやり方で作業できるようになっています。

大きな3Dワールドを効率よく簡単に作れるよう、オブジェクトやモデルのインポート機能を追加し、Google Polyとも連携するようにしました。これでシーンの作成がとても簡単になりましたし、時間も節約できます。

現在はアニメーションを他のソフトウェアが利用できる形で書き出す機能の開発を進めています。完成すれば「Tvori」はプロユーザーやスタジオの制作パイプラインにも取り入れられるようになるでしょう。一方で、私たちはアマチュアクリエイターにとっての使いやすさにも引き続き配慮していきたいと考えています。なので、もしかしたら将来はバージョンを2つに分けて、高度な機能を詰めこまずUXのシンプルさを保つことを重視したバージョンを作るかもしれません。

ユーザーとともに進化するVRツールへ

――アーリーアクセス開始後、ユーザーからの声をどのように開発へ取り入れていますか。

ユーザーからの意見や感想は、2016年に最初のベータ版を公開したときから積極的に収集しています。機能についての提案、バグの報告、応援メッセージなど、本当にたくさんの声が寄せられました。何よりうれしいのは、皆さんが実際に「Tvori」で作った作品を公開してくださることです。そうした作品を拝見できるのは私たちとしても大変ありがたく、おおいに励みになります。

ユーザーの声が改良につながった端的な例としては、Locker tool (オブジェクトロック機能)があります。クリエイターたちに「Tvori」の使い勝手についてインタビューしたところ、何人から「動かしたくないオブジェクトをうっかり掴んでしまうときがあるので、ロックする機能が早急に欲しい」と言われました。それで後日アップデートで追加したんです。これを実装できたのは100%ユーザーの皆さんのおかげですね。

――ユーザーから意外な反響が寄せられた機能はありますか。

最近Single Hand Workflowという、「Tvori」のあらゆる操作を片手とコントローラー1つで行える機能を追加したんですが、あるユーザーがこれを非常に喜んでくれました。その人は片手を骨折して全治数か月と言われたばかりで、「Tvori」での制作活動は当分あきらめるしかないと思っていたそうですが、私たちがSingle Hand Workflow機能を公開したのは、なんとそれからたった2日後だったのです。その人はFacebookに、あのアップデートは最高のタイミングだったと投稿してくれました。

――「Tvori」で制作された作品の中で、個人的にお好きなものはどれですか。

どの作品も本当にすばらしくて大好きです。ユーザー同士で作品を披露する機会を作ろうと、最近#TvoriTime コンテストというのを実施しました。入選作品は弊社サイトのギャラリー(http://www.tvori.co/gallery)で公開しています。各作品を1本の動画にまとめたトレーラー映像がこちらです。

https://www.youtube.com/watch?v=njsBf8hR_HM

――今後はどのような展開を予定されていますか。この機会に発表したい次のアップデートなどがあればぜひ。

アニメーションのインポートに加えて、かねてから要望の多い、「Tvori」で制作したVRストーリーを他人にシェアする機能に対応する予定です。また、キャラクターのカスタマイズやアニメーション、シーン作成など、全体的な使いやすさも大幅に改善したいと考えています。

――「Tvori」の開発が一段落した後、次にVR分野で取り組んでみたいプロジェクトの構想などはありますか。

「Tvori」には長期的なロードマップがあります。なかなか挑戦的な計画なので、そのうち時期を見て発表できればと思います。特に重視しているのは、VRとそれが世界にもたらそうとしている大きな可能性のすべてを、より多くの人に知ってもらうことです。私たちは「Tvori」を教育現場でも利用していただけるよう、教育機関(学校、大学、VRに関する教育ワークショップ)に無償ライセンスを配布するプログラムを開始しました。詳しくは [email protected]までお気軽にお問い合わせください。

「Tvori」を使ってのご意見やご感想もお待ちしています。良かったこと、改善してほしいこと、バグがあったこと、どのような声も今後の改良の参考になります。また、「Tvori」を利用した制作プロセスをサポートするため、高度な機能のデモや、制作ワークフローを円滑に進めるためのちょっとした修正といったご要望にもできるだけお応えしていきたいと思います。

最近FacebookにTvoriサポートグループを開設しました。メールでも[email protected]でお問い合わせを受け付けています。ご連絡にはできるだけ早く返信いたします。

――Tvoriの皆さん、お話を聞かせていただきありがとうございました。


Tvoriは現在、Viveportから入手可能です。Viveportサブスクリプションでも利用が可能です。

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