9月28日、Lenovoは一体型VRヘッドセット「ThinkReality VRX」を発表しました。ヘッドセットにはカラーパススルーカメラが搭載されているほか、レンズ構造をパンケーキレンズに変更することで軽量化。2022年末に一部パートナー企業への出荷が行われ、2023年初頭には一般向け販売が開始される予定です。2022年10月時点では、価格は明らかにされていません。
「ThinkReality VRX」は主に法人利用を想定
「ThinkReality VRX」は主に法人利用を想定しており、従業員のVRトレーニングや3Dでの設計などに向けて作られています。6DoFトラッキング用に4つの前面カメラを搭載、バッテリーをストラップ後部に配置することで重量のバランスを取っています。写真等を見る限りでは、ヘッドセット前面部にはRGBカメラ用と思しきレンズが2つ取り付けられており、いわゆる「単眼」ではないカラーパススルーを提供するものと思われます。
また、レンズにはヘッドセット全体のサイズを小型化しやすいパンケーキレンズを採用。従来のフレネルレンズを採用しているVRヘッドセットと比較し、やや小型化されているようです。搭載されるチップセットはクアルコムの「Snapdragon XR」系列を予定しており、VR/ARデバイスで多々利用されている「Snapdragon XR2」、またはそのカスタムチップが搭載される可能性が高いでしょう。
Lenovoは以前より、XR分野において一定の存在感を示しています。2016年にはWindows Mixed Reality系のVRヘッドセットを、2018年には一体型のVRヘッドセット「Lenovo Mirage Solo」をそれぞれ開発・提供しています。また、2019年に発売されたFacebook(現Meta)のVRヘッドセット「Oculus Rift S」の製造も担当していました。直近ではARグラスも手がけており、2022年9月初頭にはスマートグラス「Lenovo Glasses T1」を発表しています。
(参考)Lenovo、Road to VR、Businesswire
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