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業界動向 2021.09.30

閉鎖中のVR体験施設「The VOID」、元出資企業が資産買収 再始動の前触れか

2020年11月に債務不履行が報じられたVR体験施設「The VOID」に、復活の兆しが見えつつあります。元出資者が率いる企業Hyper Reality PartnersがThe VOIDの資産を買収、The VOIDの元スタッフを“呼び戻して”いるほか、資金調達を行ったことが報じられています。

高クオリティのVR体験で人気、世界中に展開も債務不履行に

「The VOID」は施設と同名のThe VOID社が運営するVR体験施設。米カリフォルニア、ドバイ、カナダなどの世界各地に展開しており、最大4人でプレイできる高品質なVR体験を提供。「スター・ウォーズ」を題材とした「Star Wars: Secrets of the Empire」など、映画作品の世界を体験できるコンテンツが高い人気を得ていました。しかし新型コロナウィルス感染症が拡大した2020年夏から秋にかけ、ディズニーとの契約違反に伴う店舗閉鎖債務不履行等が報じられるなど、企業と施設、そしてコンテンツの存続が危ぶまれていました。

海外メディアProtocolによれば、The VOIDは近日中に元出資者であるAdrian Steckel氏率いるHyper Reality Partnersの下で再始動を予定しているとのこと。ProtocolはHyper Reality PartnersがThe VOIDの重要なアセット群を約200万ドル(約2億円)で買収した旨を報じており、これらのアセットにはThe VOIDが展開していた各種コンテンツが含まれる一方、VRヘッドセットなど物理的な資産の獲得は少量に留まるとのこと。

さらにProtocolは、Steckel氏がThe VOIDの元COOであるCurtis Hickman氏などを筆頭に、かつてのスタッフを“呼び戻す”動きを進めていることも報告。約2,000万ドル(約22億円)を調達していることを報じています。

Protocolは、「新たなThe VOIDはVR体験施設に留まらず、飲食物の提供といったより広範なサービスを提供する施設になることが計画されている」と説明。Hyper Reality Partnersは新1号店のラスベガスでの展開を検討中であるとコメントしています。

(参考)UploadVRVRScoutProtocol
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