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活用事例 2024.04.17

ソフトバンクが「ARナビ」を福岡PayPayドームで実証実験。ARグラスで迷わず座席へ、他イベントへの応用にも期待

2024年4月8日、ソフトバンク株式会社は、福岡PayPayドームでARによる座席へのナビゲーション、およびリアルタイムAR演出の実証実験を行いました。観戦客はARナビを通して、自分の座席を迷わず見つけることが可能に。また、リアルタイムでARを用いた演出を楽しむことができました。

ARグラスで「ARナビ」と「リアルタイムAR演出」、複数システム組み合わせ

ソフトバンクは、福岡ソフトバンクホークスのホーム開幕戦(4月3日・4日)において、VPS(Visual Positioning System)およびBluetooth Low Energy(BLE)を組み合わせ、座席へのARナビとリアルタイムAR演出を行いました。

「ARナビ」は、ARで表示された球団マスコットキャラクターにハイタッチすると、観戦席へのナビゲーションがARグラスに表示される仕組みです。実証実験では、VPSの「似たような景観が続く場所での計測精度が低い」という欠点と、BLEの「数によっては大まかな位置測定しかできない」という欠点を補い合う構成を選択しています。、BLEビーコンの信号で大まかに位置を把握、その後VPSで位置や方位を割り出すことで、コンコースや通路など、似たような景観が続く屋内での正確な位置測定を実現しました。


(リアルタイムAR演出の実証実験で用いられたネットワーク構成の概略図。コンテンツはあらかじめスマホに保存しておき、4G/5GネットワークとBLE双方から信号を送信することで、通信の混雑による「同期ズレ」を解消する)

「リアルタイムAR演出」の実証実験では、4G/5GネットワークとBLEを組み合わせることにより、配信ネットワークの混雑問題の解決を図っています。通信が届きにくい状況のデバイスに対しても、リアルタイムでのARコンテンツ配信を可能にし、観客が同時にARコンテンツを楽しめるようになりました。

この技術はスポーツイベントだけでなく、コンサートやその他のイベント等にも応用可能なものであり、より広い活用が期待されます。ソフトバンクは今後、PayPayドームのスマートスタジアム化をさらに推進し、観戦者にとってより魅力的な体験を提供する見通しです。

(参考)ソフトバンク


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