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混同されやすいスマートグラスとARグラス その違いを解説

2018年は多くの「スマートグラス」が発表されることが予想されています。当初はほとんどの製品がAR機能を備えていないものと思われますが、将来的にはARグラスと競合してくることが予想されます。

しかし、これらの言葉は各社のマーケティングのために必ずしもわかりやすい状況にはなっておらず、一部で混乱を招いています。Road to VRではスマートグラスとARグラスの違いやなぜ現在の混乱が起きてしまっているかをまとめていましたので紹介します。

「スマートグラス」とは

「スマート」と名のつくものに「スマートウォッチ」がありますが、これは時計であることが第一の意味です。同様に、「スマートグラス」も眼鏡であることが第一の意味です。これらのウェアラブルデバイスは、ユーザーに有益な情報を提示できます。特に「スマートウォッチ」では、テキストメッセージや心拍数、電話を受けた際の発信者の番号、ナビなどが表示できとても便利です。

「スマートグラス」の利点は、あなたが情報を見ようとした際に目を離す必要がないことです。この点では、「スマートグラス」は主にヘッドマウント型の「ヘッドアップディスプレイ(HUD)」と同義です。「スマートグラス」を用いて一般的にどのような情報が提示されるかは以下の動画で分かりやすく説明されています。

https://www.youtube.com/watch?v=NFq0TYgeB_k

ほとんどの「スマートグラス」は、小さな透明ディスプレイを用いて情報の提示を行いますが、透明なスクリーンに単に情報を表示しても情報が“あなたにとっての現実を増やす”わけではありません。

「スマートグラス」の例
・Intel Vaunt
・Google Glass
・Moverio

「Augmented Reality(AR)グラス」とは

ARグラスは単純なヘッドマウント型のHUDよりさらに進んだもので、一番の機能は“現実を増強する”ディスプレイであることです。ARは、デジタル情報がまるで現実のように提示されることを示しています。したがって、スマートグラスは単純に透明なディスプレイに情報を表示している限りはARグラスとは呼べません。なぜなら、現実のように提示するためにARグラスはあなたの周りの環境を理解し、その環境に適した形でデジタル情報が表示される必要があるからです。

下記の動画ではARヘッドセットが単純に情報を提示するだけでなく、環境を認識し、それに応じた操作ができるゲームによって、本当にそこに存在するかのように振る舞う様子を見ることができます。

https://www.youtube.com/watch?v=aD2hefz2Jtk

現在のARグラスは「グラス」というよりも、「ヘッドセット」と言う方が正しいくらいの大きさになってしまっていますが、これは環境を認識し、表示するハードウェアが複雑であることが原因です。将来的にはARグラスと呼べるものが出てくると思いますが、今現在ではARヘッドセットという名前のほうが適していると思います。

なぜスマートグラスとARグラスは混同して認識されてしまっているのか

Road to VRの記者によると、スマートグラスとARグラスが混乱している原因として主に二つの理由があるとしています。一つはグーグルグラスが世に出た際の紹介のされ方、もう一つは、その他のARグラスを開発している会社が、”AR”という単語と彼ら自身の製品のメリットを強調できるように再定義していることです(もちろん、単純にARグラスを体験したことがなく、想像することが難しいという理由もあります)。

一つ目に関して言えることは、ARとは機能であり製品ではないことです。実際に、いくつかのスマートグラスでは、ARのような機能はとても限定的なものです。コンシューマ向けに発売された中で初期の製品であるグーグルグラスでさえ、撮影した文字をリアルタイムで他の言語に翻訳する程度の機能でした。従って、グーグルは決してグラスを“AR”とは呼びませんでした。なぜなら、このヘッドセットはARが主要な機能と呼ぶにはあまりにもできることが限られているからです。

しかしメディアや一般の人は、グーグルグラスの機能を“AR”と呼ぶのを止めませんでした。なぜなら当時はほとんどの人が、そして現在も多くの人がARに対する判断基準を持ち合わせていないからです。この事実は、スマートグラスとARグラスの差を伝えるのが非常に難しいという問題として残っていることを示しています。

グーグルグラスの世間への紹介のされ方、そしてその人気が現在のスマートグラスとARグラスとの混乱につながっています。二つ目の理由に関しては、さらに拍車をかけるように、いくつかの会社は誤解を訂正するわけでなく、誤った認識をさらに追加しようとしています。それらの会社の中で人気があるのは“Holographic(ホログラフィック)”、“Mixed Reality(複合現実)”、“Merged Reality(合併現実)”、最近では“Extended Reality(拡大現実)”といった言葉も出てきています。しかし、同じことに対して異なる用語を用いるのは混乱するだけであり、混乱を避けるためにもAR機能であるならARという言葉を使うことを勧めます。

スマートグラスとARグラスはユースケースが根本的に異なるため、区別して呼ぶことは非常に重要です。例えば、ゲームコンソールとコンピュータは技術的には似ている部分が多くても2つの異なる名前を用いています。これらはユースケースが根本的に異なるため、異なる名前で呼ばれているのです。

(参考)Road to VR

Mogura VRはRoad to VRとパートナーシップを結んでいます。

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この記事を書いた人

あつぽん

日本でMRシステムの開発に携わった後アメリカへ渡り、VR/MRシステムを企業へ導入するための検討・開発に従事。現在は日本在住。

人間の能力そのものを拡張させるテクノロジー「ヒューマンオーグメンテーション」のコンセプトに惹かれ、その界隈の動向に強い関心を持っています。その中で実用化フェーズにあるVR/MRの盛り上がりをより広い範囲へわかりやすく伝えていきたいと思っています。

Twitter:@atupon

Blog:http://nybiboroku.info/

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