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業界動向 2024.02.28

ソニー・インタラクティブエンタテインメントが大規模レイオフ。全社員の約8%にあたる900名削減、VR系スタジオ閉鎖も明らかに

2月27日、株式会社ソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)は、大規模なレイオフを発表しました。全世界で約900名、同社人員のおよそ8%の人員を削減します。VR関連では、PlayStation VR(PSVR)向けタイトルを複数開発していたPlayStation London Studioの解散に加え、PSVR2専用タイトル「Horizon Call of the Mountain」を共同開発したFirespriteの人員削減が明らかにされています。

英国ではVR主力のスタジオを閉鎖・人員削減

SIEのCEOであるジム・ライアン氏は、全社へのメールで「米国、欧州、日本およびその他アジアパシフィックを含むすべての地域の社員」を対象に、約900名、全体のおよそ8%にあたる人員の削減を発表しました。米国ではInsomniac Games、Naughty Dogの人員削減、欧州ではLondon Studioの閉鎖、Firespriteでの人員削減が明らかにされています。


(2019年にLondon Studioが発売した「ライアン・マークス リベンジミッション」。イギリス陸軍の特殊部隊員、ライアン・マークスによる復讐の物語を描く。複数のデモ体験を詰め込んだ「Playstation VR WORLD」の「The London Heist」をベースに独立させた作品だ)


(PSVR2のローンチタイトルにもなった「Horizon Call of the Mountain」。PSVR2のスペックや新機能をフルに活かした美麗な映像体験が特徴。「Horizon Zero Dawn」「Horizon Forbidden West」のGuerrilla Games、そして「The Playroom」のFirespriteの共同開発)

ゲーム業界でのレイオフ激化、XR/メタバースも例外なく

ゲーム業界では2020年以降の過剰投資の反動として、2022年頃からレイオフが続いています。特に2023年は人員削減が激しく、Epic Gamesやハズブロ、エレクトロニック・アーツ、Activison Blizzard、Unity、CD Project Red、Naughty Dog、Bungie、Amazon Games、マイクロソフトといった多数の大企業や著名スタジオが人員削減を発表。2023年から2024年1月末にかけて、15,000人以上が影響を受けたとされています。

隣接領域であるXRやメタバース分野も例外ではなく、ハードウェア/ソフトウェアを問わずレイオフが行われています。Metaは2023年を「効率化の年」として大規模なレイオフを行い、収益率の改善に成功。また「TikTok」を提供するByteDanceも、VR部門の事業再編を行ったと目されています。

(参考)ソニー・インタラクティブエンタテインメントObisidian Publishing


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