Metaは2023年3月に発表したレイオフを実施し、VRゲームチームの従業員を多数解雇した模様です。複数の米メディアが、スタジオ関係者のツイートを引用し報じています。
昨年に続き、2回目の大規模レイオフを実施
MetaのCEOマーク・ザッカーバーグ氏は、2023年3月に効率化を図るための人員整理計画を発表。このレイオフは複数回に分けて実施され、「従業員全体で10,000人を解雇し、5,000の職種を募集停止する。4月のレイオフは技術職が対象で、5月下旬の3回目はビジネス職が対象である」と明らかにしています。これは2022年11月に実施された、11,000人のレイオフに続く2回目の大規模な人員削減です。
買収したVRスタジオ従業員を解雇か
Metaは4月に実施した大規模レイオフにて、VRゲームチームの従業員を多数解雇したと見られています。これには、Metaが過去に買収したVRスタジオの従業員も含まれます。
2020年にMetaに買収されたReady At Dawn。このスタジオのシニアエンジニアプログラマーを務めるThomas Griebel氏は「スタジオの3分の1に当たる約40人がレイオフされた」と投稿しています。これには、2016年からスタジオリーダーであったMark Almeida氏も含まれているとのこと。同スタジオはVRゲーム「Lone Echo」の開発で知られています。
1/3 of the studio was laid off today including the studio head
— Thomas Griebel (@thomas_griebel) April 19, 2023
また、VRFPSゲーム「Onward」で有名なDownpour Interactiveのプロデューサー・Kaspar Nahuijsen氏は、同僚を失ったことに対し「自身のキャリアで最も過酷な日だ」とツイートしました。3月には同スタジオの創設者兼CEOであるDante Buckely氏もMetaを自ら退社しています。なお、Downpour Interactiveは、2021年にMetaに買収されています。
Today is the toughest day in my career
— KasperVld (@KasperVld) April 19, 2023
先行投資は継続も、VRゲーム開発には厳しい状況
レイオフを着実に実施する一方で、ザッカーバーグ氏はAIとメタバース分野の重要性を強調するコメントを従業員に対し語っています。未来志向の投資を継続しつつ、2023年度を「効率化の年」として財務状況の改善を進めるMetaですが、大規模レイオフによるVRゲーム開発の停滞が予想されます。
(参考)Road to VR、MIXED