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メタバース最新動向 2023.10.03

Epic Gamesがレイオフ、従業員の約16%対象 グループも再編へ

Epic Gamesがレイオフを行うと発表しました。グループ企業の売却・独立も行われます。「Fornite」関連のコンテンツ開発や、「Unreal Engine」などの開発者向けサービスは投資を継続するとのことです。公式サイトで従業員向けEメールが公表されています。


(出所:Epic Games)

現地時間9月29日、Epic Games創業者兼CEOのTim Sweeney氏が、従業員の約16%(830人)を解雇すると発表しました。加えて、グループ会社の音楽アプリ「Bandcamp」が法人向け音楽ライセンスサービス「Songtradr」に売却され、児童向けセキュリティ企業「SuperAwesome」の広告部門が独立します。ただし、SuperAwesomeが提供する保護者向け認証管理ツール「Kid Web Services(KWS)」は、グループ会社に残ります。

クリエイターエコシステムの成長で、収益構造が変化

Tim氏はレイオフに踏み切った理由について、エンゲージメント配当を始めとするクリエイター・エコシステムが成長したことで、事業拡大期と比べて利益率が下がったためだと説明しています。「フォートナイト」のユーザーがサードパーティのゲームに費やす時間は、すでにファーストパーティのゲームを上回ったとも明かしました。

こうした収益構造の変化に伴い、Epic Gamesはネット・ゼロ雇用(編注:欠員が出るまで新規採用を行わない方針)や営業費用の削減を進めたものの、財政の持続可能性が保てないと結論。Tim氏は、メタバースのリーディング企業となる能力を維持するためなら「スケジュールがトレードオフになっても構わない」と述べており、今後も必要なコスト効率化を続けると見られます。

コア事業は計画変更せず、開発者サービスも投資継続

なお、直近の事業計画についてTims氏は、「野心的な計画に集中し続けられるように、開発や中核ラインを壊すことなくコスト削減を進めています」と述べています。具体的には、「Fortnite Season」「Fortnite Chapter 5」、そして開発中のコードネーム「Del Mar」「Sparks」「Juno」のスケジュールに変更はありません。「フォートナイト」のファーストパーティ開発やクリエイターエコシステムのほか、「Rocket League」「Fall Guys」などを手がけるゲーム事業への投資も継続します。

また、開発者向けサービスへの投資も継続すると表明しました。Tim氏が言及したのは「Unreal Engine」「Epic Games Store」「Epic Games Publishing」「Epic Online Services」「Kids Web Services」「MetaHuman」「TwinMotion」「Quixel Mega Scans」「Capturing Reality」「ArtStation」「Sketchfab」「Fab」などです。このほか、Google・Appleによるアプリ配信プラットフォームの独占に抗議した「Project Liberty」は、法務費用を削減しつつも継続するとしています。

(参考)Epic Games


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