Meta社が、現在研究中であるというXR技術関連のコンセプトを紹介する映像を公開しました。見てみると、バーチャルなキャラクターが現実のカートを直接触って、別の場所まで動かしたり、現実のエレベーターに乗り込んだりしています。一体これは何が起きているのでしょうか?
映像で見られた技術のコンセプトは「Scene Responsiveness」というもので、現実にある部屋全体をデジタルなオブジェクトとしてスキャンすることで、現実のモノにバーチャルなエフェクトが作用しているかのように見えるようになっています。
当然ですが、現在のMRコンテンツは、デバイス内から見る現実空間にオブジェクトを表示できるのみで、バーチャルで起きたアクションが現実側に直接反映されることはありません(例:バーチャルな火を眼の前に出したところで、部屋が本当に燃えるわけではない)。今回発表された技術でも、現実のモノ自体には直接干渉しているわけではありませんが、「干渉したかのように見られる」というのがポイント。さらに発展が進めば、コンテンツの“幅”や没入感は、大きく上昇するでしょう。
研究チームは「健康に良くない食品に利用者が手を伸ばすと、食べ物がクモに変身したり走って逃げる」といったコンテンツの開発が可能になるのでは無いかとアイデアを語っています。
Meta社は2023年のMeta Quest 3の発売前後から、MRコンテンツの開発と拡充に注力する姿勢を見せています。将来的に「Scene Responsiveness」に影響を受けたアプリなどが登場するかもしれません。同社や関連スタジオの今後の動きに注目です。
(参考)Road to VR
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