日本時間1月7日、ついにVRヘッドマウントディスプレイ「Oculus Rift」の製品版(正式名称はRift)の予約が開始されました。
その性能や価格などについては、こちらをご参照下さい。
Oculus Rift製品版の性能・価格・対応PC・付属品まとめ(2016年1月版)
http://www.moguravr.com/rift-matome/
VRヘッドマウントディスプレイの大本命のひとつとして期待されているOculus Rift。Mogura VRでは、今回のOculus Riftの予約開始を受けて、Twitter上で皆さんの意見を募集するアンケートを行いました。
【意見募集】【拡散希望】今回、Oculus Riftの製品版が予約開始となり、価格、付属物などが発表されました。この件について、皆様からのリプライでのご感想を募集します。頂いた意見は後日Mogura VR でご紹介する可能性があります。このアカウントあてに意見をお寄せください!
— Mogura VR (@MoguraVR) 2016, 1月 7
本記事では、そのアンケート結果についてまとめていきたいと思います。
買うか?買わないか?
【RT希望】ついに予約が開始された製品版Oculus Rift。( https://t.co/aQCYCuW3oI )
あなたは購入予約する?
— Mogura VR (@MoguraVR) 2016, 1月 7
まずは、Twitter上で取ったアンケート結果。「VR専門メディアのTwitterアカウントで呼びかけたものであり、VRのアーリーアダプターに届きやすい」というメディア特性もありますので、こちらの結果はそれを加味して見ておく必要があります。そもそもOculus Riftを購入予約するかしないか、または迷っているのか。28%の方が「予約する」と答える一方、37%の方が「様子見・検討中」、30%の方が「予約しない」と答えました。
「予約する予定」と答えた方は5%となり、「予約しようと思っている人はすでに大半が発表直後に予約している」一方で、予約しないことを決定している方や、様子見・検討中の方を合わせると67%となり、まだ予約に至らない方が多いということがわかります。
次に、Twitter上で皆様から頂いた意見をまとめます。今回、意見が集中したのが「Oculus Riftの価格」についてでした。すでに性能などの情報はアナウンスされており、今回初めて発表された価格は、599ドル(日本向けの価格は83,800円、送料10,800円、総計94,600円)となっていました。日本でOculus Riftを手に入れようと思うと10万円弱かかり、かつ、Oculus Riftが快適に動作するとされる推奨スペックのPCを持っている方も少ないであろう現状も考えると、PCの買い替え費用もこれに加算されることになります。
価格についてのご意見が多かったので、「Oculus Riftの価格についてどう考えているか」という切り口でまとめさせていただくことにしました。
「価格が高い」というご意見
@MoguraVR ハイエンド志向でこの価格なのは分かるがさすがに高い。技術革新の目覚ましいVRではすぐに陳腐化してしまうであろうデバイスに10万円近い支出は厳しい。開発者や業界関係者が先行投資の意味も込めて買う類いのもの、という印象。
— モトキン@石油王 (@moto_king55) 2016, 1月 7
@MoguraVR US在住です。US価格でも当初の$350から跳ね上がっているので不満爆発です。GearVRの様なスマホカバーが格安で普及すれば、Riftの様な製品は数年で逆に淘汰してしまいそうです。
— ひろっぺ (@hiroariga) 2016, 1月 7
@MoguraVR
・USD製品価格はギリギリ許容範囲
・どう言い繕おうと明らかに為替でボッてる
・つか当初の$350云々はどこいった
・Fuck Facebook
・この価格設定(特に北米外)が定着すると
VR死滅コースもあるんじゃないかと思うレベル
— モフ皆伝 (@Mofu_Master) 2016, 1月 7
まず一番多かったのが「価格が高い」という意見です。先行するVRヘッドマウントディスプレイの価格と比べても、あるいは事前にOculus社がアナウンスしていた価格と比べても大きく高くなってしまった価格。「確かにその性能には期待するものの…」ということで、購入を断念した方もいらっしゃったようです。
@MoguraVR 第一印象として価格が高すぎる。Oculusには低価格化・普及率の向上を目指して欲しい。Xboxコントローラなど代替が効く物は外して、少しでも低価格を目指して欲しかった
— カドゥー (@broken55) 2016, 1月 7
@MoguraVR
価格:コンシューマ向けと言い難い。ハイエンドかというとそうでもない。残念ながらこの価格帯で喜こべるのは辛うじてアメリカ国内だけって感じですね。
付属物:XB1コンは選択制が良かった(持っているしいつでも買えるので)
総評:早く日本の量販店にも並べて欲しい
— ザバ(ザバイオーネ) (@z_zabaglione) 2016, 1月 7
@MoguraVR Palmerの理想を詰め込んだ結果と思って599ドルは納得していますが、北米外価格は不公平に感じます。あとXB1コンとイヤホンの別売り、パネルの1枚化、リモートの本体一体化、紙ケースの普及モデルを低価格で出してくれれば、と感じます。
— ROBA (@vjroba) 2016, 1月 7
また、Xbox Oneのコントローラーなど、付属物が同梱されていたことから、「コントローラーなどは別売りにして本体価格を下げられなかったのか」といった声や、流通などの仕組みを整え、もっと低価格化できたのではないかという声も寄せられました。
VR業界全体への影響を懸念する声も
また、今回のOculus Riftの価格設定に言及しつつ、VR全体の先行きについて懸念する声も寄せられました。
@MoguraVR 買おうとして高さに諦めた勢です 米ドルならまだギリギリ行けるかと手続き進めてましたが、諸費用込の日本円が出てきて即ストップ VRのスタンダード機になるのかなと思ってただけに、一般ユーザが寄り付けない値段設定(主観)→ユーザ不足→コンテンツ不足→VR下火が怖い
— kebin@VRモチベ完全崩壊 (@kebin628) 2016, 1月 7
@MoguraVR @masamasa_massa なぜ倍額にしたか、日本だと3倍なのか納得いく説明が無いとVRバブル一気になくなるでしょうね。つーかもうなくなってるような。
— 武田 政樹@IoTとか (@tamanyo) 2016, 1月 7
@MoguraVR 日本含め世界中の先進的なVRホビイストに対して今回のRift価格設定は機器構成、価格、デリバリーにおいて何一つ誠実さがない。この後、製品そのものの品質問題があれば、勇気と辛抱/信望だけで購入した彼らの熱意は崩壊してしまうかも。早急にロードマップを示すべき。
— Akihiko SHIRAI, Ph.D (@o_ob) 2016, 1月 7
@MoguraVR 例として美術工芸品、高度な鉄道模型やテーマパーク向けを目指すRiftに対して、ソフトウェア技術を共通とするが廉価で幅広い選択肢を持つプラレール的なMobile SDKという位置づけならわかる。しかし一点物工芸VR志向ならエンドユーザー向けVRソフトの夢は終了。
— Akihiko SHIRAI, Ph.D (@o_ob) 2016, 1月 7
※Mobile SDK……Gear VR用のコンテンツ開発時に使用するプラグイン
今も昔も工芸VRによる夢実現は #IVRC を中心に、日本発で世界に発信してきたので、これからも何も本質(Virtual)は変わらない。本気出せば30万あれば自分でHMD作って触覚だってつけられる時代。「高い!」って言ってる人は映像だけが本質ではない事に気付いている証拠だと思う。
— Akihiko SHIRAI, Ph.D (@o_ob) 2016, 1月 7
@MoguraVR 正直、プロシューマー向けなら妥当な金額だろう。
コンシューマーの立場だと、金額で買うものが、熱意で買うものになっただけかな。
現時点での普及だけを考慮した場合、riftは日本国内だと不時着(crash landing)したと思います。
— kurepen@Gear VR勢 (@kurepen) 2016, 1月 7
VR業界全体を牽引し、その普及を担うのではないかと言われていたOculus Riftについては、業界全体からの期待感も高く、その分今回の価格設定には「一般に普及する価格ではない」という意見が寄せられました。
@MoguraVR @hinzka パルマーさんが言ってた「市場が立ち上がるのが遅れれば、開発者が干上がってしまう、それは避けなければならない」って言ってたけど、この価格にした時にはたして開発者たちが干上がらずに生き延びることができる市場になるだろうか?という疑問
— まお(松岡洋) (@kuronekodaisuki) 2016, 1月 7
「VR市場が立ち上がるのはまだまだ先」という見方も出る中で、「そもそも、その未来までに開発者が生き延びることができる市場になるのだろうか」という疑問も呈されていました。
PS VRなど他製品に改めて期待する声も
価格設定やVRの普及について、Playstation VRなど、他製品に期待するという声もありました。
@MoguraVR 値段が高すぎるので日本ではあまり流行らないだろうかと思った(私は買ってません)、それに反してPSVRはPS4より安価という情報なのでそちらに期待している。
— しゃべる本@ToS 待機 (@pero57577p) 2016, 1月 7
@MoguraVR
本体価格約7万円は安いんだろうけど手を出しづらい。
加えて送料だけで1万円は難しい。
日本で販売代理店はできないのだろうか?
推奨スペックを満たすPCとセットで考えると20万円以上かかる。
これらを考慮するとPSVRがどうなるかを待ってからにしようと思う。
— こむ (@adramalek0000) 2016, 1月 7
夢を見るのは自由だけど、その夢を自分意外の他人にコスト少なく共有/配布する夢はRiftではなくMobileSDKで見てください、という話ですね。
VRに歴史車輪がいきなり逆転再生されてしまったけど、前には進んでいるのかもしれないです。
コンテンツ消費者はPSVR本命ですね。
— Akihiko SHIRAI, Ph.D (@o_ob) 2016, 1月 7
@MoguraVR 2年前のこの時(https://t.co/5n70w9e2oc)使った上海問屋の3Dバイザーはアマゾンで150円らしいです。9万円と150円の差は大きいです・・・
— yuuto inashiro (@mwsss) 2016, 1月 7
@MoguraVR 元から日本では400ドル以下だったとしても一般層にリーチするのは厳しいと思っていたのでまだ予想範囲内です。日本での本格的な普及にモバイルVRデバイスとPSVRがカギを握っているでしょう。Riftはハイエンド志向で限られた時での最高の体験でいいと思います。
— alwei (@aizen76) 2016, 1月 7
VR全体の牽引を担うために改めて期待が集まるPS VRも、2016年には価格発表を控えています。Oculus Riftの価格発表を受けて、他のVRヘッドマウントディスプレイ各社がどのような戦略を打ち出すのか、期待と不安が入り混じっているようです。
「価格は妥当」というご意見
一方、少なからず寄せられた意見は、「今回の価格は妥当」というご意見。こちらのご意見では、Oculus Riftが持っている他のヘッドマウントディスプレイよりも良い機能を加味して考え、価格については「妥当」という見方をする方がおられました。
@MoguraVR 流れを見てると高い!って意見が多いですが新規プラットフォームの初期モデルと思えば妥当な価格では無いでしょうか
OculusVR CEOのパルマー氏も
CV1はイノベーター向け、VRが浸透するには2、3年かかると言っているのでこれからの方が大事だと思います
— doron@株主局員/VR元年 (@doron0328) 2016, 1月 7
@MoguraVR あのクオリティを考えたら、妥当な値段だと思います。日本でたくさん売るのは難しそうですが、グローバルにはそれなりに売れるはずですし、アプリを作る側も、初めから海外で売ることを前提にすべきですね。
— やのせん (@yanosen_jp) 2016, 1月 7
@MoguraVR @tyranusII パルマー氏も答えていたけれど、VRは漸くスタート位置に着いた所なのだと思う。これから本格的に普及する可能性を持っただけなので、正直RIFTの価格は(環境整備の費用を含めると更に)高いが、未来の可能性を示した対価としては妥当な処か?
— Tnohito (@Tnohito1) 2016, 1月 7
@MoguraVR あえて言うと信者視点で、Tumblrで短い記事を書き上げました。
https://t.co/Xidi2ZQITU
みんなこれからもしばらくスカイウォーカー一族に振り回されそうです。
— Eji @ ミクさんマジ天使 (@ejiwarp) 2016, 1月 7
@MoguraVR 関税や送料、為替のせいで高くなってるけど、機能面とか見れば価格は妥当かと思う。
しかし、推奨スペック含めて敷居が高すぎるから一般に普及はしなさそう。
ゲーム機じゃないと言う人もいるが、それは所詮技術者の意見。
普通の人から見ればその程度の価値しかない。
— ガンプラはじめました 1/144マニア (@GunplaBeginning) 2016, 1月 7
また、決済方法についてドル建て決済にすべきだった、という声もありました。
@MoguraVR 周辺で今回の価格を問題視している人はPCリプレースの価格も含めて懸念しているので本体の価格が100〜200ドル安くても大して変わらないのでは、と思うと同時に、アメリカ国外価格の騒ぎについてはDK1・DK2の際と同じくドル建て決済の方が良かったのではと思います。
— nagoya0 (@nagoya0) 2016, 1月 7
今後のVRの発展に前向きな意見も
また、今回の価格については賛否あるものの、いずれにしても今後も期待している、という声も取り上げてみたいと思います。
@MoguraVR 正直、お高い。指を震えさせながら予約しました。しかしながら、まずは第一歩を踏み出したという点では素晴らしいと思います。出さないことに、意味はない。oculus社がまず始めに口火を切ったというのは歴史に残ることであると信じております。
— 無色 佐藤 ゲンゴロー (@may_do_tomorrow) 2016, 1月 7
@MoguraVR まずはこれからでしょう!値段に関した憤慨してるユーザーも裏を返せばそれだけVRというのに期待しているという証拠。決して、下火になるものではないと思います。
— 無色 佐藤 ゲンゴロー (@may_do_tomorrow) 2016, 1月 7
@MoguraVR @yuujii 今回、値段が安かったらあっという間に売り切れてしまい、購入可能になるのはもっと後日になるだろうと思っていましたので、逆にホッとした所もありました。VRはまだ始まったばかりだし他にプレイヤーも出てきて面白くなることを期待しています。(^^)
— そむにうむ@森山弘樹 次はWF2016冬 (@Somnium) 2016, 1月 7
今後のコンテンツなどにも期待する声が寄せられていました。
@MoguraVR 関税と送料、さらに為替でアメリカ国外では高くなっているのは残念ですが、アメリカではそれなりに買う人口は多いと思います。
ゲーミングPCを所有している人が多いですし。
これからキラーコンテンツが出てくるかどうかが鍵だと思います。
— ロイ (@roy_gdev) 2016, 1月 7
@MoguraVR 欲しいものが払える金額で手に入るならそれで十分ありがたいです。
これまでDK2にしか触れる機会がなかったので、製品版での体験がどれほどのものか本当に楽しみです。
一般発売ではもう少し価格下がることを期待しています。
— はいぬっか (@hinzka) 2016, 1月 7
以上のように、Oculus Riftの価格に関して、またVRの未来全体に対して多くの反響が寄せられました。2016年はこのOculus Riftをはじめとして、多くのVRヘッドマウントディスプレイが登場することが見込まれます。「VR元年」として、市場の立ち上がりについては大きな鍵を握る年となります。
今後もMogura VRでは、このようなご意見募集を積極的に行い、それを今回の記事のような形で積極的にまとめていきたいと思っております。Twitterでご意見募集させていただきますので、ぜひご参加よろしくお願い申し上げます。