株式会社ソニー・インタラクティブエンタテインメント（SIE）が、2019年2月に米国特許商標庁に出願したVR関連特許が公開されました。PlayStation VR（PSVR）の明記はないものの、類似した形状のデバイスが図表に登場。現行のPSVRにはない特徴が見て取れます。
現行PSVRとの決定的な違いは？
特許に使用されている図表において、注目すべきは、現行のPSVRにない特徴ーデバイスに搭載された「カメラ」の存在です。特許概要でも、”カメラを備えたデバイス”に関する内容であると明確に記載されています。
説明によると、デバイスの前面に2台、ヘッドセットの後頭部に1台のカメラが搭載。またモーションコントローラーにもカメラが実装されていることがわかります。
2つのトラッキング方式の可能性
一方特許では、コンソール側のカメラについても言及があります。現行PSVRではデバイスとは別に、PlayStation Cameraに搭載されている2つのカメラでPSVR等のLEDを認識。PSVR本体やコントローラーの位置を把握、プレイヤーがどこにいるのかという情報をゲーム側に反映しています。
公開された情報を見る限りでは、SIEが次期モデル（いわゆる“PSVR2”）のトラッキングでデバイス搭載のカメラを利用するのか（インサイドアウト方式）、或いは外部カメラを利用するのか（アウトサイドイン方式）、判断ができません。
コントローラーのトラッキングにも注目
今回の特許にある「コントローラーにカメラを搭載する」というコンセプトはユニークなものです。1つだけの外部カメラを用いる現行PSVRの方式では、プレーヤーが後ろを向いた際など、トラッキングに難点があります。この解決方法として、コントローラー搭載のカメラによるトラッキング精度の向上が期待できます。
ソニーはすでに、2020年のホリデーシーズンに「PS5」をリリースすること、そしてPS5が現行PSVRに対応することを発表しています。しかし新たなVRデバイス発売については、公式発表を行っていません。その一方で、今回のようにVRヘッドセットに関する特許は多数公開されています。
（参考）Upload VR
